やめていい塾、やめない方がいい塾(5)進みすぎる塾

学習塾にもいろいろあるが、危険なのは「進み方が速すぎる塾」だ。

特に中学受験の場合は、進み方が速すぎるとついていけない子供が続出する。

10年前後しか生きていない子供だから、
4月生れと3月生れの1年の差は、かなり大きい。

1年違うと10%も違うということになる。

物心が付いてからの年月で考えると、
10%どころではすまないかもしれない。

なので脳の発達段階が、
カリキュラムに追いついていかないようなこともよくある。

そんなとき、「ふーん」といって、とにかく覚える子供と、
理解できなければ次に進めない子供がいる。

「ふ~ん」といって、とにかく覚えておく子供の場合、
後からまたいろんな情報が入ってきて、
記憶に肉付けができる。

全体像をぼんやりと把握して、
その次に詳細を理解していくというパターンだ。

しかし理解できなければ先に進めない子供の場合、
当然ながら先に進んでも理解はできなくなる。

こういう子供というのは、
小さなピースをどんどん積み上げて
全体像を理解するタイプなので、
その小さなピースが積み上げられないと
先には進めない。

そして「勉強の技術」にも書いてあるが、
理解できないことが増えると、
だんだんモヤモヤしていって
勉強するのもいやになっていく。

イライラしたり、ヒステリックになる子供もいる。


早く始めたら、できるようになるというわけでもない

進学実績がすごい塾というのは、
基本的に進み方が速い塾が多い。

夏休み前に、受験範囲全部の学習(講義)が
終わるようになっていて、そこから後は復習と試験対策になる。

教える方の都合からいえば、
教えることはさっさと教えてしまって、
その後は復習しながら穴を埋めて行きたい。

そうできればベストだからだ。

四谷大塚の「予習テキスト」などは、
比較的ユックリ目であるけれど
やっぱりそういう構成になっている。

育伸社の「新錬成講座21」の場合は、
IからIVまでの四分冊になっているが、
講座対応のテストは、夏休み終わりから
「全範囲」が試験範囲になるので、1ヶ月くらい遅いだけ。

高校受験の塾も、進学実績を誇っている塾の場合は、
夏休み前くらいで中学3年間で学習する内容が終わるように
カリキュラムを作っていたりする。

受験を考えれば、これは当然のことだろう。

ところがそういう塾に通っていると、
成績が上がるかというと、そうでもない。

成績がいいのはトップクラスの子供だけで、
普通の子供というのはやはり普通レベルだったりする。

大手のSなんていう塾など、
毎週のプリントや教材はすばらしいのだけれど、
それに子供がついていけているかどうかは、怪しい。