やめていい塾(8)小手先の技を教える塾

塾を変えたいと思う理由は色々あるだろうが、
多くは「成績が(思ったように)上がらない」と
いうことになるだろう。

この場合、成績が上がらない理由が、
塾にあるのか、それとも家庭にあるのか、
原因を切り分けられないと、
転塾しても同じ結果になる可能性が高い。

たとえば家に図鑑どころか、
子供向けの辞書すらないような家庭では、
成績を上げることなんてできない。

家で漢字の読み書きや、
簡単な計算練習すらさせていないのであれば
成績が上がるわけもない。

たまに、
「塾で散々勉強させているので、家庭では勉強させません」
なんておっしゃる親御さんもいるが、
そういう家庭の子供は、自分で勉強しない癖がついていて
学年があがるにつれて、どんどん落ちこぼれていく。

家庭で、自分で勉強する癖がつかないと、
中学、高校と進むにつれて、
学校の授業についていけなくなる。

しかしそういう事をちゃんとやっているのに、
成績が低迷しているのであれば、
転塾を考える必要がある。


算数を、天秤や比で解かせる塾は、やめた方がいい

そしてもう一つは、先の勉強のことを考えていない塾だ。

中学受験専門の塾にありがちだが、
中学受験でしか使えない方法で問題を解くことをすすめる塾。

こういう塾は、やはり危ない。

たとえば、算数の多くの問題を比で解くことを教えたり、
ダイヤグラムや面積図を使わないで問題を解くことを教える塾。

比というのは、得手不得手があって、
得意な人は得意だが、
苦手な人はものすごく苦手なものだ。

私なんかも、単純な比の計算以外はできない。
逆比なんか、未だに理解できていない。

面積の全体比(全体を1としたときに、何分のいくつになるか)も
記号や文字式を色々駆使してやらないと、でてこない。

メネラウスの定理を使わないと、解けなかったりする。
比を自由自在に使いこなすというのは、なかなか難しいのだ。

しかし比というのは、中学・高校とあがるにつれて、
使用頻度が高くなると言うものでもないから、
そこまでできるようになる必要はない。

先のことを考えれば、比を使いこなせなくてもいいわけだ。

一方、ダイヤグラム(グラフ)や面積図は、
使用頻度がどんどん高くなる。

ダイヤグラムはグラフそのものであるし、
面積図というのは物理や化学などで使う。

たとえば V-tグラフなんていう速度と時刻のグラフでは、
面積が進んだ距離をあらわす。

濃度と重さのグラフでは、
面積は溶質(溶けている物質)の量を表す。

電気でも、VIグラフを描けば、電力量を面積で表せるし、
積分計算すれば、数値も計算可能になる。

グラフを描いたり、面積図で考えることができるかどうかは、
勉強や学問の根本的なスキルであるから
是非とも身につけて欲しいものだ。

そういうわけで、ダイヤグラムや面積図を
子供に理解させるのが難しいと考えて、
避けて教える塾は危ない。

小手先の技で勉強すると、中学・高校と進むにつれて、
どんどん落ちこぼれていくことになる。

中学合格だけしか考えずに、
小手先の技に終始するような塾なら、
転塾しないといけない。