中学受験や中学の定期試験でよく思うのは、
本当のこととテキストに載っていることのギャップだ。
たとえば昨今、話題になっているのはどうも、
日本の食糧自給率と言うことらしい。
私の農業のサイトにアクセスが来たりするのも、
たいていは食糧自給率というキーワードが一番多かったりする。
で、最近なぜ食糧自給率が話題になっているかというと、
食糧自給率が40%を切ったからだという。
でもこれって、農学部の経済学コースを卒業した私にとっては
ビックリ仰天の現象だったりするのだ。
だって、40%って、カロリーベースの話じゃん?
なんでカロリーベースで話が進むんや?
というのも農学部で自給率というと、
実は「穀物ベース」で考えるのが普通だったりするんだ。
ヨーロッパの先進諸国では、だいたい
自給率で100%以上を自国で生産しているが、
これはカロリーベースではなく穀物ベースの話で、
カロリーベースでは70%の自給率になる。
ヨーロッパでは第二次世界大戦以降、
自国での食糧生産にこだわっているんだけれど、
その対象はあくまでも穀物の自給率であって、
カロリーの自給率ではない。
だから向こうでは穀物の自給率が100%を切ると
大問題になるわけだ。
この辺、日本政府はかなりごまかしていて、
穀物ベースだと、もうとっくに40%なんかきって、
30%もとっくに切って、26~27%なんだ。かなり前から。
だからこの自給率40%を切ったと言って大騒ぎしているのには、
ものすごく違和感がある。
だってカロリーなんか、いくらでも水増しできる。
ジャガイモとか芋類は、穀物に入らないがカロリーには入る。
でも食糧難になって、芋しかない状況は、自給できているとは言い難いよね?
ヨーロッパ諸国政府の感覚も、芋は食糧のウチに入らないんだろう。、
(一応ジャガイモが主食なんだけれど)
だがしかし、政府の公式な見解だから、
子供には自給率39%と教えざるを得ない。
他にも「こんなん、まるっきりウソやん」と言うようなことも結構あるが、
その通り教えざるを得ない。
なんか心が痛むねえ。
政治的な意見の違いや価値観の違いならまだしも、
こういうのはちょっと。
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