中学受験の始め方記事一覧

最近、勉強時間の配分について、よく考える。どういう配分がいいのか? というと、もちろんそれはもう生徒それぞれだ。完成形としてベストだと思うのは、(1)基礎トレーニング(『計算と熟語』など)30~60分(2)前回の復習や宿題直し30~60分(3)新しい項目の学習60分くらいだろうか。中学受験なら、最初の30分くらいで『計算と熟語』を1回分やって、間違えたところを復習。これでだいたい30分から60分く...

受験でどうしても外せない勉強は、基本的な計算練習や、漢字の読み書きだ。中学受験の場合は、算数の基本問題(一行問題とか基本文章題)も含めて、とにかく外せない。ところがこういう計算練習や漢字の読み書きというのは、ものすごく時間がかかる。何しろ常用漢字には1900語あまりのうち、1000語ほどが小学校で覚えないといけない漢字だから。中高生の場合は、漢字900語の読み書きに加えて、英単語1000語や英文の...

突然ですが、あなたのお子様は、どんなお子様でしょうか?* 学校のテストではいつも、100点を取ってくる* 家で毎日、計算ドリルや熟語の書き取りをやって、成績をメモしている* 模試や塾の恒例テストなどでも、いつも安定して良い成績をあげているもし、3つとも自信を持って『ハイ!』とおっしゃられるなら、ここから先は、お読みになる必要はありません。あなたのお子様は、おそらく目指す学校に合格し、そして進学して...

あなたのお子様を、できるお子様に変身させるには、まず現在の状態を知ることが必要です。お子様が、すでに中学受験の勉強を始められていらっしゃるなら、今、あなたのお子様に何が必要か、すぐに調べることができます。お子様が過去に受けた模試や塾内テストの答案を、出してきてください。各問の正誤が載っている詳しい成績表があれば、それでも構いませんが、できれば生の答案を調べましょう。※実力テストの答案は、成績表と一...

勉強がわからないと、頭がボーっとします。気が抜けたようになったり、疲れ切ったような表情になったりします。でもこれは、サボっているわけではありません。普通の現象です。50年以上前に書かれた教育書に『勉強の技術』という本があります。この本はトム・クルーズも少年期に学んだという本で、来日時に、当時の首相だった小泉氏にプレゼントされた本です。この本の中で、著者のロン・ハバートは、こう書いています。『人間は...

お子様の学習状況を調べるために、前回、ちょっとしたチェックをやってもらいました。お子様の過去の模試や月例テストの答案を持ってきて、必答問題が9割以上正解を出しているかどうかです。これが出来ていれば、次のフェイズ(ステップ)に進んでも構いませんが、7割とか8割では『話になりません』。入試本番では、もっと難しい問題が出ますので、それでは合格はおぼつかない。一方、「必答問題が9割解けなくても、他で点が取...

必答問題を確実に解くなんていうようなコトは、受験では常識も常識です。そしてそのための準備をするって言うことが、実は受験勉強なのです。これは中学受験のみならず、高校入試や大学入試でも、最重要のセオリーです。だからこれをお読みのあなたが、受験を勝ち抜いてこられた方なら、「何を今さら当たり前のことを...」と思われたことでしょう。※私も実は、こんな当たり前のことを大きく書くのは恥ずかしいです。だけど、そ...

子供の成績を上げることができるのは、家庭だけなんです。塾というのは、できるお子様を、もっとできるようにするのは得意です。しかし、できないお子様をできるようにするのは、とても苦手ですなぜかというと、塾でいくらプラスのことやっても、ご家庭でマイナスなことをやられると、どうしようもないからです。塾で「勉強は大事だから、しっかり勉強しようね」と言ってもご家庭で親御さんが「勉強なんか、役に立たん!」と言って...

いろんな生徒を見てきた経験から言うと、結局、家庭での学習が、子どもの学力を決める。というのも、障害を抱えていても、家でしっかり勉強している子どもは、それなりにちゃんとできるし、逆に表面上、障害を抱えていない普通の子どもでも、家で勉強していない子どもは、全然できないからだ。もちろん子どもによって、同じだけの時間勉強しても、身に付く量は全然違うのも確かである。同じように教えても、理解力や習得速度がまる...

90年代後半から始まった『ゆとり教育』というやつ。学習時間を減らして、さらに自由に使える時間(総合学習)で学校独自の授業をやれってヤツ。これって結局、できる子どもや、できる親のためのモノでしかない。というのも、できる子どもというのは、少し勉強させればすぐに覚えてくれて、しかも忘れないから。そしてできる親は、学校なんか、さほどあてにしていない。できる親というのはたいてい学歴が高いし、少なくとも読み書...

勉強というのは、トレーニングしないと、できるようにはならない。何しろ小数とか分数とかいっても、これってほんの数百年前にできた代物で、誰でも簡単に理解できるようなものではない。言葉も漢字もアルファベットも、勝手に身に付くものではなくて、練習しなければできないもの。だからとにかく、ある程度できるようになるまで、家でしっかり訓練が必要なんだ。この訓練を怠ると、4年生ごろから成績に差がつくようになる。とい...

勉強しない子供というのは、二通りいる。一つは、やらないでもできる子供。生まれつき頭が良いというか何というか、とにかくやらないでもできるわけですから、やらない。こういう子供は、しばらくすると、勉強ができない子供になる場合がある。ウサギとカメの競争ではないですが、カメに知らないウチに抜かされて、何年かするとできない状態になっていたりする。もう一つは、できないからやらない子供。こちらは、できないから、や...

中学受験が近づいてくると、どうしても「出るところだけ」勉強させたくなる。四字熟語がでるというので四字熟語だけとか、ことわざが出るというので、ことわざだけとか。そう言う勉強をどうしてもさせたくなる。もちろんやらないよりはやった方がいいが、それだけで合格点が取れるわけではない。こういう事を考える親というのは、あんまりまともに受験勉強した事がない親。大学受験をした経験がなかったり、系列学校から系列大学に...

入試本番が迫ってくると、どうしても焦る。焦るけれど、ここまで来たらもう新しいことを学ぶのは難しい。苦手だった問題が急に解けるようになることも期待できないし、できることと言ったら、できる問題を確実に解くと言うことだけ。それにはどうしたらよいか?入試問題というのは、基本的に初見、つまり初めて見る問題だから、初めて見る問題でも解けるように、「ヨコの勉強」を徹底する必要がある。そして入試会場も、初めての会...

ヨコの勉強法というのは、簡単に言うと、いろんな単元の問題を1題ずつ解く勉強法だ。大学受験だと、図形と微積分と確率と行列と変換と、、と言う感じで1問ずつ解く。中学受験の場合は、日能研の「計算と熟語」という問題集や桐杏学園の「計算力テスト」塾用教材だと、つむぎ出版の「算数の名人」(上・下)なんていうのがあるが、あんな感じの組み合わせ問題を解く。入試問題の過去問があれば、それをやっても良い。ただしその時...

国語の成績が悪すぎる。こういう子供はまず、漢字や言葉の読み書きがさっぱりできない。漢字や言葉の読み書きができないから、問題文に何が書いてあるのか分からない。問題文が難しい場合は、致し方がない場合もある。というのも中学入試の国語の文章というのは、一般の大人が読むレベルの文章であったりもするから。養老先生の「バカの壁」とか、最近は茂木健一郎さんの色んな文章とか、基本的に大人が読む本からの出題も多い。こ...

12月になった。関西ではもう中学入試まであと5週間。関東でも、入試本番まであと7週間だ。ここまで来たらもう、学力を伸ばすよりも基礎力を再確認した方がいいだろう。「知ってる」と「できる」は違うし、「できる」と「解ける」は違うし、「解ける」と「速く正しく解ける」は違う。「できる」ことであっても入試では「速く正しく解ける」でないと意味がない。問題を見た瞬間、解法がひらめく、あるいは解き出せる、そういうス...

夏休みに伸びる子供、伸びない子供。その違いは一体何か?毎日のように塾の夏期講習に行かせても、9月の模試で成績が上がる子供と下がる子供がいる。恐らく理由はただ一つ。夏休みの午前中に、漢字の書き取りや計算など、基礎力を徹底的にやっていたかどうかだ。初めて中学受験されるご家庭では、夏休みにビッチリ夏期講習に送り出せば、それで成績が上がると思っているかも知れないが、基本的に夏期講習で成績が上がると言うこと...

中学受験、9月からの勉強法。6年生の9月以降の模擬テストは、どのテストも全範囲で行われる。ここで実は、子供の地力があるかどうかが、初めてハッキリする。地力がない子供は9月以降のテストで、成績が乱高下するハズ。というのも地力がないと、ベースの得点(基礎点)が安定的に取れず、特に国語の偏差値なんかは大きく変動するのだ。地力というのは簡単に言うと、基本事項の理解であるけれど、国語に置いてはまず、熟語の読...

出来る子供と出来ない子供、何が大きく違うのかというと、出来ない子供は、出来ない理由をいくらでも挙げられるということだ。要するに、いくらでも言い訳が出てくると言うことで、なぜそういう言い訳がいくらでも出てくるかというと、普段から親や先生から、出来ない理由を尋ねられているってことだ。いつも尋ねられ、そして怒られていたら、そりゃ当然、言い訳をたくさん考えるよねえ。日頃からそう言う言い訳・エクスキューズと...

男の子というモノは、とにかく自分のやり方にこだわる子供が多い。しかしそれは男女の性差であって、こだわらないように親が言ってもムダである。「男の子の脳、女の子の脳」を読むの方でも書いたが、男の子と女の子は、生まれたときから住んでいる世界が違う。というのは、男の子の多くは「耳が聞こえにくい」ので大声で話さないと、こちらが言っていることが頭に入らない。だから男の子ばかりの家庭では、大声でお母さんが怒鳴る...

小中学生の勉強を見ていて、つくづく思うのが、国語力と成績の関係だ。私自身は理科系の人間で、国語というのはハッキリ言ってあまり得意ではない。高校時代も、文章のわかりやすさと、文章の長さの関連が、実はよく分からなかったという記憶がある。分かりやすい文章というのは、主語と述語が揃っていて、しかも文章自体短い。逆にわかりにくい文章というのは、古文のように主語がなかったり、述語が何か良く分からなかったりして...

中学受験シーズン開始。毎年中学受験の子供達を見ると、結局、国語力と計算力が、大きな差になることを痛感する。算数だと計算の正確さと速さがないと、合格点を取るだけの「速さ」が足りなくなる。入試の合格最低点は過去問集をみると、たいていの55%くらいの点数になるのだが、つまり60点以上取らないと合格できない。中学受験の場合、算数は1問5点くらいなので、12問の正解がないとダメ。では、12問正解するためには...

中学受験の勉強を毎日指導していても、殆ど成績が上がらない生徒も多い。これだけやっているのに、なぜできるようになら無いのか、非常に不思議な子供も多い。そう言う子供の場合、自分の好きな事だけやっていて、家庭で手伝いや雑用など、全くやっていなかったりする。中学受験で良い私学に進学した中高生でも、学校で成績が最下位を彷徨っているような場合もそれが原因のことが多い。中学受験の時に、毎日毎日散々勉強していたは...

家の手伝いや雑用、工作やパズルをしない子供は、成績が伸びない。その理由は、ジャン・ピアジェの認知発達論で説明できる。ピアジェはスイス出身の20世紀の心理学者で、動物の研究から児童心理学へと研究の幅を拡げた人物だ。ピアジェは自身の3人の子供を2年間、じっくり観察することによって、子供がどういう風に知的成長を遂げるかを考えた。そうして知的成長には、次の四段階を順番に踏んでいくとした。ピアジェの4つの発...