赤本・過去問集を使った学習と、受験校選び 算数編
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赤本・過去問集を使った受験校選び、算数の問題について。
入試問題は模試と異なり、学校ごとに作られるものなので、学校ごとに傾向がある。
出題形式も様々で、いくつかのパターンが有る。
そのため、子供の得手不得手と入試問題の兼ね合い・マッチングが合格可能性を上げたり下げたりする。
同じ偏差値レベルの中学でも、出題形式や問題の難易度によって、合格点が取れたり取れなかったりする。
なので子供が志望する学校の入試問題で、きちんと合格点が取れるかどうかは過去問で確認しておかねばならない。
志望校と同じレベルの学校の赤本・過去問集を取り寄せて、子供に解かせてみる必要がある。
基礎学力アップに
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算数の入試問題のパターンも様々、配点も様々
算数の入試問題の場合も、いくつかのパターンが有るが、100点満点の入試問題の場合、1問5点で全20問で100点というところが多い。
合格点の目安は70点くらいで、14個正答できれば合格に届くといった感じになる。
ただし一題一題の難易度は、学校によってかなり異なるから要注意だ。
例えば偏差値レベルが高めの学校では、計算問題が3題以下になる。
ウチの学校を受けるなら「計算なんて、できて当たり前」という感じで、申し訳程度に並んでいる。
そして一行問題がズラッと8題くらい並んでいて、その後に3つくらい大問があるパターンと、一行問題が少なめで大問数が多いパターンがある。
前者のパターンの出題では、1題1題の問題の難易度が高くて、一行問題と言えども「2段階」になっている問題も多かったりする。
例えば、
ある濃度の食塩水に2%の食塩水を加えたところ、4%のこさになりました。さらに8%の食塩水を900グラム混ぜると、こさは6%になりました。最初の食塩水の濃度は何%ですか?
みたいな問題だ。
こういう入試問題の場合、一行問題というより「小問群」という感じになるが、この小問群をいかに完答するかが重要になる。
捨て問を作れない学校もある
一方、計算問題や一行問題・小問群が少なく、大問が5つ6つある出題パターンもある。
こういう学校では、計算問題や一行問題のブロックを完答しても40点くらいにしかならず、あとの30点は大問【3】以降の小問を6つくらい正答しなければならないから厄介だ。
要するに大問【3】以降の問題は、全部挑戦しないと合格点まで点数を積み上げられないわけで、捨て問を作れないタイプの出題だ。
このタイプでは、大問【1】【2】を完答するだけでなく、問題を解く時間も重要だ。
前半を猛スピードで解いて後半の問題を解くための時間を捻出しなければならない。
問題が解けるかどうかだけではなく、解けた上で速くないといけないわけだ。
6年生の夏以降の家庭学習ミニ模試に
入試本番に向けて週に数回、短めの物語文と説明文、計算と一行問題(標準編)などを2周以上行い、問題があれば「文章題に強くなる」の単元で復習。それができたら発展編へ進むと良い。短めの問題だと子供も取り組みやすい。
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計算問題と小問群がたくさんある出題形式でも油断は禁物
中堅校未満、つまり偏差値45前後の入試問題では、計算問題が5題か6題で、一行問題も同じくらいの数ある。
合計で12問くらいあって、このブロックを完答すると、それだけで60点取れてしまうという出題パターン。
大問【3】から【6】で8問中2問か3問解けば良いという感じの出題形式だ。
こういう出題形式の場合、苦手な大問はパスしても良いので、とにかく解ける問題を探して小問(1)だけでも解くと合格点まで点数を伸ばせる。
ある意味「得手不得手」があっても合格できる形の出題形式になる。
ただ、一行問題や小問群がたくさんあっても、合格難易度が高いような中学もある。
たとえば神奈川県のT学園中等教育学校の入試問題は、問題自体は比較的やさしい問題が並んでいて、取り組みやすそうに見える。
しかし問題数が25問もあり、合格最低点も80%前後と高くなっている。
こういう「問題数が多くて合格最低点が高い」出題形式では、じっくり考えて問題を解く生徒は相性が悪く、とにかく速く正確にどんどん問題を解いていくことができないと、合格なんてできない。
この学校では、じっくり考える能力より、テキパキと問題を片付けていく能力がある生徒を集めて、難関大学や医学部に卒業生をたくさん送り込んでいる。
だから問題の難易度だけ見て受験させたら、全然ダメでしたということになってしまいかねない。
そういうわけだから、子供にあった出題形式がどういうタイプなのかは、過去問集を色々集めて解かせてみて、受験校を選ばないといけないわけだ。


























