中学入試を制する国語の「読みテク」トレーニング は要約力を養う問題集
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6年生秋から使える国語問題集。
今回は「中学入試を制する国語の「読みテク」トレーニング」だ。
この問題集は、特に語彙力が必要というわけではないので、秋からでなくても使えるし、5年生の後半から使っても良いのだが、模試の国語の成績が振るわない場合は6年生の秋からやっていくと良い。
5年生後半にやって、また6年で再度やるという形でも使える。
このシリーズには3冊あって、それぞれ
- 「物語文」
- 「説明文・論説文」
- 「随筆」
をテーマにした「読むテクニック」を解説している。
そしてこの問題集がほかとは違う特徴は、ズバリ「要約力をつけること」に特化していることだ。
基礎学力アップに
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いかに問題文を速く読むかは、合格を左右する
中学入試の国語問題のテーマには色々あるが、まずやらなければならないのは「長い問題文を、いかに速く読むか」ということになるだろう。
物語文であれば、登場人物がなにかの事件を通して、様々な行動を取るので、人間関係や事件対応などと、主人公の気持ちの変化を読み取らねばならない。
誰がいて何をしてどうなったというストーリーを、素早く読み取って答えないといけない。
そのために必要なのが、「基本的な語彙力」と「要約力」だ。
漢字の読み書きに手間取っていれば、長い問題文を読みこなすことができないが、読んだ文章をまとめる能力もなければならない。
これは説明文や随筆でも同様で、とにかくまず文章を読んで、何が書いてあるかをまとめないといけない。
でもこれって、なかなか養うのが難しいんだよね。
今の小学校教育というのは、読むのは読むのだが、書くことが少ないために、まとめるという作業をほとんどしない。
そしてあったとしても、読む文章の量が少なすぎて、受験には全く役に立たない。毎月、文章を1つずつ読むくらいのペースなので、一年間で10前後しか読まないわけだから、これは当然だ。
そうすると、文章を素早く読んでまとめるという作業なんて、出来ようはずもない。
そこに着目したのがこの問題集で、全編「何が書いてあるかをまとめる」ために、キーワードを拾い、それを決められた文字数にまとめるという練習を行う。
国語の「読みテク」トレーニングは、説明文編がおすすめ。
この「国語の「読みテク」トレーニング」には3つのジャンルがあるが、一番のおすすめは「説明文・論説文」編だ。
最初に要約のコツが数ページにわたって説明があって、その後に練習ドリルが20題ちょっとある。
ドリルの内容は、短めの説明文を読んで、キーワードを拾い、50文字から70文字程度にまとめるというふうになっている。
ページの上半分に文章が載っていて、下半分に答えを書く用のマス目がこしらえてあるので、これをコピーして子どもにやらせれば良い。
本のサイズはB5なので、A4サイズに拡大コピーすると、マス目が書きやすい。
要約ドリルの最初の10題は1ページ問題で、その後は見開き2ページの要約ドリルが収録されている。
1ページ問題の場合は、要約するのは1つだけだが、見開き2ページ問題は、2つか3つくらいに分けて要約する。
これは段落ごとに書いてあることが異なるからであるが、入試問題だと2倍以上の文章量になるので、その半分くらいの長さの文章で練習するというのが、この問題集の良いところだ。
短い文章でもまとめられないなら、長い文章を素早く読んで内容をまとめるという作業なんか、できっこないしね。
物語文編は、おすすめしない
そして「随筆」編も、同様の構成になっていて、おすすめだ。
ただ随筆の問題が出題される学校は少なめなので、とにかくまず説明文・論説文編から始めると良い。
あるいは、説明文・論説文編の前半の1ページ問題のところだけやって、次に随筆編の前半の1ページ問題をやっても良い。
ただ物語文編は、ちょっとお勧めしにくい。というのも練習ドリルが5題しかなく、文章もちょっと長めだからだ。
これだったら短めの物語文の要約を子どもにさせた方が良いし、物語文が苦手でなければ特にやる必要はないと思う。
まとめると
- 説明文・論説文編は、必ずやるべき
- 随筆編は、できたらやりたい。
- 物語文編は、物語文が苦手な子どもだけやれば良い
ということになるね。