学習障害は異常じゃない

学習障害とは、勉強の進み方が遅いという障害だ。

 

たいていの場合、文字の読み書きが困難で、なかなか進まないタイプが多い。

 

識字障害・ディスレクシアなんていう。

 

他にも計算障害と言うタイプもあるが、とにかくまずディスレクシアがあると、勉強が進まない。

 

ディスレクシアの人は、普通にできる人と比べて、文章を読むのに3倍から5倍くらいの時間がかかる。

 

となると、同じ時間で読める文章の量は、三分の一とか五分の一になるので、数稽古ができない。

 

これでは勉強が進まないのも道理だ。

 

ただそれでも、中学二年生くらいになると、成績が悪いけれど、それなりに理解力がついてくる子供も多い。


 

人口の1割もいたら、それはバリエーション

学習障害の原因は、ハッキリしていない。

 

どうやら脳の言語野(げんごや)の活動がうまく行かないらしい、と言うことは分かっているが、それは特徴である。

 

それにだいたい学習障害が異常であるかどうかも、よく分からない。

 

人口の6~10%が学習障害だという推計もあるし、アメリカでは15%くらいじゃないかという説もある。

 

人口の1割もいるなら、それは異常じゃなくバリエーションの1つだろう。

 

たとえば目の色が青い人間は、世界人口を60億人と考えれば、一割強だから同じくらいの割合だ。

 

これはもちろん異常とは言えなくて、単なるバリエーションだ。

 

さらに、人類が文字を使い出してからそんなに時間がたっていない。

 

また国民の多くが読み書きそろばんを学習するようになってからも、百年ちょっとくらいしかたっていない。

 

人がなぜ人かというと、言葉がわかるからだという。

 

人間は胎児の頃から左脳の言語野というところが発達してくるらしい。

 

これが証拠だと言うことだ。

 

だが、人類にあまねく読み書きそろばんができる能力が備わっているかどうか、それ自体疑わしい。

 

だから私は学習障害は異常ではないと考える。

 

できるほうが、スゴいんだ。

 

おそらく、軽度の学習障害は、誰にでもあると思う。

 

私も比や比率は大の苦手だし、図形問題も苦手だし。

 

 

勉強ができすぎるのも、異常

私は一応京大卒だけど、大学で異常なヤツらをたくさん見てきた。

 

「何でそんなことが分かるんや?」

 

「何でそんなに知識があるんや?」

 

ビックリするくらい異常な学力を持つ、学問マニアのような連中をたくさん見てきた。

 

子どもの頃、国の名前でも駅名でも、何でもものすごい量を覚えているヤツがいてビックリするけれど、これだってハイパーレクシアという一種の障害だ。

 

だけど彼らはたいていその代わり、異常にできない分野を持っていた。

 

「こんなヤツ、何で京大生なんや?」

 

「こいつ、何でこんな簡単なことができないんや?」

 

そういうビックリするくらいできない分野やできないことを彼らは抱えていた。

 

難読症などを持つ人間には、空間認識がスゴい人が多いと言われているが、まさにそれ。

 

彼らは不得手な分野をなんとかかんとか克服したり、それを上回る別の学力で、京大に合格して来たのだろう。

 

だから、読み書きや計算に、多少時間がかかるのは異常でも何でもない。

 

問題はそれをどうやって克服するかだ。

 

少し前にヒットした「計算力を強くする」の著者も、たしか九九ができないと書いていた。

 

なんと九九が覚えられなかったというのだ。

 

でも九九なんか知らなくても、かけ算で正しい答えを出す方法を、この著者は編み出して小学生時代をしのいでいたというんだから、すごい。

 

九九が覚えられないから、工夫する。

 

九九がなくても正答が出せるような工夫をする。

 

そう言う工夫をすることができれば、逆にそれが得手になるってことだ。

 

まあしかし、ディスレクシア対策は、とにかく音読だね。

 

マンガや図鑑や辞典はルビ(ふりがな)のあるものをえらび、それを音読させる。

 

周囲の者が読んで見せて、それを繰り返させるという方法も良いかも知れない。

 

学習障害の人は、文章を読む量が絶対的に少ないので、とにかく根気よく回数をこなすしかない。

 

普通の人が30回やらないと出来ないことを、学習障害の人が10回で理解できるわけないし。

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