おバカタレントの言葉遣いは、なぜ面白い?

最近、テレビのクイズ番組が2極化している。インテリタレントが知識を競うクイズ番組と、『おバカ』タレントが面白発言をする番組とだ。

月曜日のテレビ朝日『クイズ・Qさま』や、日曜日のフジテレビ『平成教育予備校』などは、小~中学生レベルの知識問題が、どれくらいできるかを競い、水曜日のフジテレビ『クイズ・ヘキサゴン2』は、一般教養問題をチーム戦で競っている。

前者の番組は、本気で知識を競っているので、出演者も真剣だ。たとえお笑いタレントでも、笑いを取るのは会話だけで、回答は真剣。だからなかなか目立たない人も多い。
チーム戦だから、他のメンバーに迷惑をかけないように、だけど自分のベストを尽くそうとしていて好感が持てる。

一方、後者の番組も、チーム戦でクイズを競っているのだが、勝負もさることながら、面白回答に注目が集まっている。俗に『おバカ』タレントと呼ばれるメンバーの、突拍子もない発言に、みんなビックリしたり意表を突かれて笑ったり。
通常では出てこないような回答は、本当にもう尋常でない。

この『おバカタレント』が今、ものすごい人気で、他のテレビ番組でも引っ張りだこなわけだが、でもどうして彼らは人気で面白いのだろう?...とちょっと考えてみた。


真剣だから面白い


おバカタレントがなぜ人気があって面白いか。それは、彼らがバカだから? いや、そうじゃない。
バカなんて、世の中に山ほどいる。私だって京大出てるけど、バカだと自覚している。バカ自体が面白い訳じゃない。

彼らが人気があるのは、バカだからではなくて、彼らが一生懸命、答えたり話したりしようとしているだからだ。

彼らはいい加減に番組に取り組んだり、会話をしているのではない。彼らは彼らなりに、真剣にクイズに答えようとしたり、相手の質問に答えようとしている。その真剣さがまず、見るモノに好感を与えている。

そして次にその真剣さで出してくる答えが、突拍子もない。だから笑えるし、面白い。

見る人の知識レベルでは当たり前のような問題でも、ビックリするような答えを出してくる。ココが意表を突かれて面白い。

どういう思考回路でそれが出てくるのか、それはよくわからないが、とにかく一生懸命考えた答え。
お笑いタレントが、(答えは知っているけど)受けを狙って作った答えじゃなく、彼らは彼らなりに真剣に考え、持ってる少ない知識を総動員して出してきた答え。

それが時として、妙に意味のある答えになったり、辻褄が合ったりするから、面白い。

これが、出てくる言葉が何かの専門用語や外国語だったり、聞いたことのないような難しい熟語だったりすると、テレビを見ている人がわからないから、面白くない。彼らは、テレビを見ている人のほとんど全員が知っている言葉しか使わないから、そこに面白さが出る。

敬語だって、彼らは丁寧に話そうとするが、敬語の使い方がトンチンカンなので、そこが面白い。


もちろん、彼らが人気があるのは、面白いからと言うより、性格の良さのせいだろう。

彼らには、相手を言い込めようとか、自分を実際より大きく見せようとか、そういう態度がない。こういう態度はすぐに伝わるし、頭のいい人には『バカ丸出し』に見えてものすごく嫌みったらしくなる。そして「ダマされまいぞ」と相手を身構えさせるのだが、彼らにはそういうところがほとんどない。

だから彼らは大人からは『素直で元気な子ども』あるいは『孫』のように見えて、応援したくなる。そして若い世代からは同級生の面白いヤツに見え、小学生からも面白いお兄ちゃん・お姉ちゃんに見えるんだろう。

親しみやすさや、気の置けなさって言うのは、人気が出る大きな要因だね。


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