分数が自由自在に使えないと、算数は苦しい

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中学受験に限らず、算数・数学では、分数を使えるかどうかが大きな鍵を握る。

 

というのも計算問題などでは、小数を使うと時間が掛かるが、分数を使うと、簡単に計算できるような問題も多い。

 

たとえば0.25は分数では4分の1と表せるが、どちらで計算するほうが速いか?

 

たとえば0.125は分数では8分の1と表せるが、どちらで計算するほうが速いか?

 

この場合、たいてい分数で計算すれば小数で計算するよりも速く答えが出せることが多い。

 

なので中学受験では、こういうふうに「分数で計算すると速いが、小数で計算するとやたら時間がかかる」数値が狙われやすい。

 

 

 


暗算するほうが偉いと思っている小学生がワナにハマる

数学の分野では、小数で計算するより、分数で計算するほうが遥かに多い。

 

しかし小学校の算数では、分数で計算するのはわずかで、計算は主に小数で行う。

 

というのも小学校では、小数の計算を先に学ぶからだ。

 

小数の掛け算や割り算も5年生の半ばで学び、四則演算はここで学び終える。

 

いっぽう分数の四則計算を学び終えるのは6年生の夏休み前になる。

 

そのため計算は小数でやるクセがついている子供が多く、このまま中学に上がって分数で計算することが多くなると、途端に計算に時間がかかってしまうことになる。

 

学校の勉強を先取りしているはずの中学受験生でもそれは同じで、何も考えずに計算し始める子供が多い。

 

分数に換算して計算するとあっという間に解ける問題でも、小数のまま計算を始めて、しかも間違うから始末に終えない。

 

「計算を始める前に工夫できないかどうか考えろ」とは教えるが、そんなことはお構いなしに計算を始めてしまう。

 

これは小数に限らず、2で割るより2分の1を掛ける、7で割るより7分の1を掛けるほうが速いこともよくある。

 

割り算は逆数の掛け算にしたほうが、交換法則や結合法則が使えるので、必ず意識してほしいところだ。

 

中学受験で狙われやすい数字の並び

分数で計算した方が良い小数としては、いくつかある。

 

まずは分母が2になる小数だ。

 

具体的には、0.5 1.5 2.5 3.5 … といった小数になる。

 

これらは順に2分の1、2分の3、2分の5、2分の7というふうに直したほうが良いことが多い。

 

次は分母が4になる小数。

 

具体的には、0.25 0.75 1.25 1.75 … と言った小数になる。

 

順番に、4分の1、4分の3、4分の5、4分の7に分数化できる。

 

分母が5になる小数も使いやすい。

 

具体的には、0.2 0.4 0.6 0.8 1.2 1.4 …という小数だ。

 

順に5分の1、5分の2、5分の3、5分の4 5分の6、5分の7 …となる。

 

ただこれは分母を10にしたほうが計算が楽になることも多いので、ケースバイケースだ。

 

中学受験では、分母が8になる小数も重要

公立中学に進む小学生の場合は、分母が5までの分数に換算できる小数を覚えておいた方が良い。

 

小学校の教科書にも分数と小数の関係のところで多少は紹介しているはずだ。

 

ただ中学受験の場合は、分母が8になる小数も狙われたりするので、こちらも覚える必要がある。

 

具体的には、0.125、0.375、0.625、0.875 …などだ。

 

順に8分の1、8分の3、8分の5、8分の7 …となる。

 

これらは、12.5とか62.5の計算でも利用できるので、この数字の並び(125、375。625、875)を覚えておきたい。

 


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