遅れを取り戻すための対策
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5年生から始める中学受験。
中学受験を志したタイミングが5年生だった場合、4年生から中学受験を始めている生徒さんと比べて1年以上もの遅れがある。
となると、その遅れがある状態で、何を考えればよいのか。
まず、受験勉強の1年の遅れは取り返せない、と諦めた方が良い。
もちろん超難関校を目指すのであれば、遅れを取り返すために、平日土日を問わずに勉強するしかないが、超難関校を目指している生徒さんは、それくらいの勉強はすでにしている。
なので彼らに追いつくなんて、到底無理だと割り切った方が良い。
4科目受験を、いったんあきらめて、算数から始める
5年生から中学受験を始める場合、4科目受験はなかなか難しい。
難しくはないが、子どもの負担がものすごく大きい。
そのため、いったん理社をあきらめて、算国の2科目受験をベースに考えた方が良い。
開成中学や灘中学レベルを目指すなら、算国以外の科目も準備しなければならないが、偏差値60レベルまでの中学だと、2科目受験でも十分合格できる。
偏差値50前後の私立中学の場合、4科目受験を実施していても、まず算国で合格者を決めて、それで漏れた受験生の中から4科目の点数で追加の合格者を決めるという選抜方法をとっている場合もあるし。
志望校が四科目受験しかしていないのであれば、理社の勉強もしないといけないが、とりあえず理社は後回しにして、予習シリーズを読むだけにしても良いし。
こうして4科目受験を諦めると、理社の勉強に時間をかけなくてもよいわけだから、その分、算国に勉強時間を当てられる。
さらに中学受験の一番の難関は算数なので、まず算数に絞って勉強を進め、余裕があれば国理社も学ぶといったスタイルが現実的だ。
国語は漢字力や語彙力をまず身につけよう
四科目受験をあきらめ、算数の勉強を中心に進めるとしても、国語の勉強はしなければならない。
その国語であるが、漢字力や語彙力・文法力が重要になる。
問題文をスラスラ読めるくらいの語彙力がないと、中学受験の国語には対応できない。
小中学生が主人公の物語文であれば、小学生の語彙力でも文章は読める。
けれど、説明文や論説文ともなると、高校受験や大学受験でも出題されるような文章が取り上げられるので、太刀打ちできない。
小学校で習うおよそ一千字の漢字と熟語くらい、スラスラ読めて意味がわからないと、どうしようもない。
しかし、これは一朝一夕には力がつかない。
1年以上の遅れを追いつくには、日頃の読書や語彙力アップのトレーニングが必要で、これはやらずにおれない。
なので算数に注力する一方で、漢字や語彙力を上げる努力をしておれば、算数の目処がついた頃には、国語の問題文をスラスラ読める程度の漢字力を準備できる。