予習シリーズ算数 5年生版で習う内容は?
更新日:
5年生からの中学受験、四谷大塚の「予習シリーズ」の算数を使う方法の続き。
予習シリーズ算数は、例題・類題・基本問題・練習問題というふうに構成されていて、例題をまず考えてみて解説を見て解き方を覚えるというタイプの問題集だ。
予習シリーズは、子供が自分で読んで学習できることを売りにしているので、素直にこの順序で進めば良い。
ただし四谷大塚の学習カリキュラムは4年生(正確には3年生の2月)からスタートしているため、5年生から中学受験を始める場合は、4年生のカリキュラムで学習した内容をスキップしていることになる。
なので、5年生版から学習を始める場合は、スキップした単元の学習を、うまく織り交ぜていかないといけない。
というわけで、ここからは5年生版の内容を確認しながら、スキップした単元をどこで学習するかを考えることにする。
4年生版の内容は、以下にまとめたので参考に。
予習シリーズ算数 5年上の学習内容(前半)
※青背景の部分は、小数や分数の計算を使わない単元。
四谷大塚での学習時期 | 単元名 | 学習内容 |
---|---|---|
第1回(4年生の2月) | 倍数と約数 | 最小公倍数や最小公約数を使う応用問題。約数・倍数に関しては4年上の第16回と第17回で学習済み。その応用の植木算も学習済み。 |
第2回 | いろいろな面積 |
正方形と扇形を組み合わせた図形の影をつけた部分の面積を求める問題。三角形の合同。 |
第3回 | 割合の利用 |
歩合(割・分・厘)・百分率。線分図必要。 |
第4回(4年生3月) | いろいろな差集め算 | りんごとみかんを買いに行ったら、予定と逆に数買ったために、お金が余った…みたいな問題。小数分数不要 |
第5回 | 総合問題 | 第1回から第4回までの復習 |
第6回 | 濃さ |
食塩水のやり取り問題。ビーカー図と面積図を用いて解く。 |
第7回 | 売買損益 |
仕入れ値・定価・売り値を考える問題。 |
第8回(5年生4月) | 多角形の回転・転がり移動 |
三角形や四角形を回転させたり転がす問題。 |
第9回 | 円の回転・転がり移動 |
円を転がして通過した面積を求める問題、他。 |
第10回 | 総合問題 | 第6回から9回までの復習 |
小数・分数の計算を学習しながら予習シリーズを使う方法
四谷大塚のカリキュラムでは、4年生の夏期講習(必修)で、
- 小数のかけ算とわり算
- 分数のたし算とひき算
- 分数のかけ算とわり算
をすでに学んでいるので、予習シリーズ5年生版では、小数や分数を使った問題がどんどん出てくる。
なので小数や分数をまず学習しないといけない。
しかしこれを習得するには、勘の良い子供でも1ヶ月位はかかってしまうので、その間、予習シリーズのテキストを飾っておくことになってしまう。
これでは受験勉強の面白さが味わえないので、5年生上巻の単元の中で、小数や分数を使わない単元も並行して学習しても良い。
具体的には、
- 小数のかけ算わり算を学習しながら、倍数と約数(第1回)の単元を学習する
- 分数の足し算引き算を学習しながら、差集め算(第4回)の単元を学習する
- 分数のかけ算わり算を学習しながら、場合の数(第11回・第12回)の単元を学習する
といった感じだ。
図形問題の学習は後回しで良い
5年生版の予習シリーズから始める場合、小数や分数の計算と、図形の知識をスキップしていることになる。
小数や分数の計算は、いろいろな問題でいっぱい使うので、これはどうしても先に学習しないといけないわけだが、では図形はどうか?
個別学習塾の塾講師の経験から言うと、図形問題は後回しでも良いと思う。
というのも中学受験の入試問題で、図形問題が取れないと合格できないような出題をする学校は、殆どないからだ。
必答問題ブロックで出題される図形問題は、これはどうしても得点化しないといけないわけだが、それ以上の複雑な図形問題はスキップしても良いように思う。
なので図形学習は、5年生の夏休みだとか冬休みあたりにまとめて教えて、それでできるようになったら良し、できなくても良し、というスタンスで良いと思う。