首都圏もしを利用するために9月までにやるべきこと
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5年生からの中学受験、「首都圏もし」を利用して学習計画を立てるとすると、どういった単元を優先すべきだろうか。
まず首都圏模試の試験範囲表を再確認してみよう。
このスケジュールだと、9月の初めと終わりに第2回と第3回が実施されるから、このあたりまでを5年生の夏休みに学習するのが良いだろう。
もちろん7月の第1回の首都圏模試を受験するなら、そのための準備は6月までにやっておくべきだ。
首都圏模試 5年の試験範囲(前半)
国語は基本的に、物語文・小説、説明文・随筆(エッセイ)、漢字の読み書き、ことわざ・慣用句という構成は変わらず、回ごとに(詩・俳句・敬語)といった出題があるだけなので、特に回ごとの対策はできない。問題は算数や理社だ。
時期 | 国語 | 算数 |
---|---|---|
第1回(7月初め) | 物語文・小説、論説・説明文、詩、かなの知識、漢字・熟語の知識、ことばのきまり、ことばの知識、ことわざ・慣用句など | 整数・小数・分数の仕組み・四則計算、約数・倍数、数の範囲(以上・以下・未満)、周期を利用した問題、等差数列、三角形・四角形の面積、三角形・四角形の角度、立方体・直方体の積み上げ、体積(角柱と円柱は除く)、つるかめ算、植木算 |
第2回(9月初め) | 物語文・小説、論説・説明文、随筆、かなの知識、漢字・熟語の知識、ことばのきまり、ことばの知識、ことわざ・慣用句など | 整数・小数、分数の仕組み、四則計算、概数、約数・倍数、並べ方・選び方の基本、円とおうぎ形の面積、円とおうぎ形の角度、多角形の角度、対角線、立方体・直方体の体積・容積、割合・百分率、平均、消去算、条件整理 |
第3回(9月末・10月初め) | 物語文・小説、論説・説明文、随筆、詩、漢字・熟語の知識、ことばのきまり、ことばの知識、ことわざ・慣用句、敬語の知識など | 整数・小数・分数の仕組み・四則計算、約数・倍数、規則を利用した問題、角度を求める問題、面積を求める問題、円・おうぎ形に関する問題、正多角形に関する問題、相当算、百分率・歩合、差集め算、速さの三用法 |
5年生7月までに学習しておくべきこと
首都圏模試の試験範囲表からわかることは、5年生の7月までに、次のことを学習すべきだということだ。
- 小数や分数の四則計算
- 周期算や等差数列
- 三角形や四角形の面積
- 三角形や四角形のつくる角度
- 立方体や直方体の体積や表面積
- つるかめ算
- 植木算
このあたりの単元は、予習シリーズの4年生や、中学受験新演習の4年生で学ぶ範囲なので、5年生の7月にテストするというのは、かなり遅い感じになっている。
しかし5年生から中学受験のための勉強を始める場合、これらの勉強はほどんどやっていないから、遅いカリキュラムの模試であっても、かなり難しい模試になるだろう。
もちろん普通の小学校5年生なら解けるような問題も出題されるのだが、基本的な知識がないと、まず解けない。
5年生の9月までに学習すべき単元
9月に実施される首都圏もし第2回・第3回を受験するのであれば、さらに次の単元を学習しておかないといけない。
- 円とおうぎ形の面積(周の長さ)
- 円とおうぎ形の角度
- 多角形の角度、対角線
- 割合・百分率
- 平均
- 消去算
- 相当算
- 差集め算
- 速さ
円と扇型の面積や周の長さは、小学生にとっての一つの難関で、円周率3.14を使ったかけ算やわり算の練習を常日頃からやっているかどうかが重要になる。
多角形の角度は、第1回の三角形や四角形の角度の延長なので、このあたりの復習も必要だ
割合や百分率の単元は、予習シリーズ5年上の最初の方に出てくる単元だが、ここもしっかり学習しておかないと、食塩水や売買差益の計算ができなくなる。
消去算とは、中学で習う連立方程式のことで、リンゴやミカンの個数を合わせて引き算するタイプの問題。
相当算とは、全体を「1」と置いて、それに対する割合が分数などで表されるタイプの問題で、線分図を使って解く事が多い。
差集め算とは、価格の違う二種類の物を買ったときの差額から、所持金などを考える問題。
相当算や差集め算などは、線分図を使って解くタイプの問題なので、線分図の学習は必須になる。
平均や速さは、小学校でも5年生で学ぶ範囲なので、これは先取り学習という意味でも勉強しておいたほうが良いだろう。