日能研 算数 6年生のカリキュラムを考える
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日能研の算数、5年生の2月からスタートする6年生のカリキュラムを確認する。
サピックスや四谷大塚は、3年生の2月から中学受験のカリキュラムがスタートして、6年生の4月にはもう、一通りの学習が済んでいる。
しかし日能研は4年生の9月からで半年遅れで始まっているため、6年生の夏休み前でようやく中学受験の学習が終わることになる。
ただまあ実際には、5年生の終わりの春休みころには、入試で出題されるほとんどの単元は学習し終わっている。
6年生になってからは平面図形の比を用いた問題だとか、立体図形の切断だとか、速さのダイヤグラムを比を用いて解く問題など、発展的な授業になっていて、これはどちらかというと難関校や上位校を受験する生徒のためのレクチャーっぽい。
変な話、中堅校より下の学校の入試では、こういう問題はあまり出題されないし、出題されたとしても、捨てても良いことが多いしね。
夏休み以降にグーンと成績が伸びて上位校を狙えるようになる子供もいるから、(偏差値が低い学校では出ないけど)とにかく教えるだけ教えておきますね…という感じのカリキュラムに思える。
まあ入試本番まで半年以上あるし、子供がやる気を出せば、実際に必要になってくることもあるだろうし。
ただ図形問題というのは、ある程度センスが必要な分野であるから、深入りは禁物だ。
日能研 算数 カリキュラム 6年生 前半(2月-7月)
授業回 | 単元名 | 学習内容 |
---|---|---|
第19回(5年生2月) | 約数・倍数 | 約数・倍数の性質 |
第20回 | 約数・倍数② | 約数・倍数と余り |
第21回 | 周期算 | 周期と余り |
第22回 | 数列 | 増えていく数列 |
第23回(5年生3月) | 法則と調査 | |
第24回 | 文章題と図法 | 和差算、分配算、消去算、つるかめ算、過不足算 |
第25回 | 割合 | 割合と線分図 |
春期講習 | 復習と応用 | |
第26回(6年生4月) | 比 | 比が使われている文章題 |
第27回 | こさ | 濃度 |
第28回 | お金に関する問題 | 売買損益算、他 |
授業回 | 単元名 | 学習内容 |
---|---|---|
第29回(6年生5月) | 平面図形① | 図形のいろいろな性質 |
第30回 | 平面図形② | 複合図形の面積 |
第31回 | 平面図形③ | 図形を動かす |
第32回(6年生6月) | 平面図形④ | 図形と比① |
第33回 | 平面図形⑤ | 図形と比② |
第34回 | 速さ① | 旅人算と比 |
第35回 | 速さ② | 進行グラフ(ダイヤグラム)、点の移動 |
第36回(6年生7月) | 速さ③ | 通過算、時計算・流水算 |
第37回 | 立体図形① | |
第38回 | 立体図形② | |
夏期講習 | 復習と応用 |
日能研 算数カリキュラムのまとめ
日能研の学習カリキュラムは、小学校での学習と同じように、数週間で1単元を学習するというスケジュールだ。
比例なら比例だけ2週間、比なら比だけ4週間、平面図形を4週間続けて学習するという方法を取っている。
これは一周ごとに違った単元を学習することが多い四谷大塚の予習シリーズやサピックスとは異なる組み立てだが、理解に時間がかかる子供には、それくらいしないと行けないということなのだろう。
個別対応学習塾であれば、生徒の学習の進み方の合わせて色々やり方を調整できるが、一斉授業ではそうはいかない。
サピックスや四谷大塚の場合は、習熟度別にクラス分けを行っており、最難関校の合格を考えて、出来る子供に合わせている。
出来る子供にとっては、同じようなことばかり4週間もやるのは退屈だろうってことで、週替りの学習カリキュラムを組んでいて、4つやったら1回復習して、組替えテストを行うという形になっている。
しかし日能研の場合は、出来る子供ばかり集めているわけでもないので、一般的な子どもの学習能力に合わせて、授業を行っているということらしい。