新演習 算数6年生版の使い方は?
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5年生からの中学受験。中学受験新演習を使う場合。
今回は6年生版のカリキュラムを見ながら、使い方を考える。
新演習のカリキュラムは、6年生の夏休み前で受験範囲を終えるようになっているため、四谷大塚のテキストである「予習シリーズ」の6年上とは、全く違うカリキュラムになっている。
予習シリーズの6年上は、もうほぼ受験用の「最重要問題を得点化するための構成」となっており、新しいタイプの問題より、ブラッシュアップのための問題集となっていて、ちょっと微妙。
問題の解説と説明が分かりやすいのが予習シリーズの最大の特徴なんだけれど、そういう意味では予習シリーズ6年生版は、いまいちかな。
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中学受験新演習 小6 算数上を確認する
新演習の6年生上巻は、速さに関する単元や、図形関連の単元が多くなっている。
図形の転がりなんて言うのは、予習シリーズでは5年生の上巻の前半で取り上げられているが、新演習では1年以上も後に学習する。
図形の単元は、予習シリーズでは4年生版からかなり重点的に扱われているのだが、図形問題は生徒によって得手不得手が出やすい単元で、しかも入試で出るとしても1問しか出ない分野でもある。
だからよほどの難関中学の志望でないと無視しても良いくらいに思うけれど、四谷大塚はどうも難関中学の合格者を大幅に増やしたいらしい。
転がり問題なんて、時間がかかる割に正答が出しにくい問題だから、あんまり熱心にやるべき単元ではないと思うんだけどね。
第1回 いろいろな和と差の問題
第2回 仕事算/ニュートン算
第3回 場合の数(3)応用
第4回 きまりの利用(3)応用
第5回 第1回~第4回のまとめ
第6回 平面図形と比
第7回 対称な図形/影がつくる図形
第8回 速さと比
第9回 速さと比の利用
第10回 第6回~第9回のまとめ
第11回 流水算
第12回 多角形の回転・転がり移動
第13回 円の回転・転がり移動
第14回 図形の平行移動/おうぎ形の転がり移動
第15回 第11回~第14回のまとめ
第16回 図形上の点の移動
第17回 水量の変化と比の利用
第18回 立体の切断
第19回 立体と投影図
第20回 第16回~第19回のまとめ
小6 算数 下 これは買ってやっても良い問題集
中学受験新演習、6年生の下巻は、「確認編」と「完成編」に分かれており、前半の第8回までが確認編で、その後の7回が総合演習で、様々な問題の組み合わせになっている。
旧版の6年生下巻は、前半も後半も単元の復習で、ちょうど二周りする形式だったのだが、新しくなった新演習は、毎回文章題と図形問題をセットにした形に改変されている。
この辺は、図形問題を重要問題として扱い始めた予習シリーズの影響もあるかもしれないね。
第1回 和と差/平面図形(1)
第2回 規則性/平面図形(2)
第3回 数の性質/平面図形(3)
第4回 条件整理・場合の数/図形の移動(1)
第5回 割合と比(1)/図形の移動(2)
第6回 割合と比(2)/立体図形(1)
第7回 速さ(1)/立体図形(2)
第8回 速さ(2)/立体図形(3)
第9回 総合演習(1)
第10回 総合演習(2)
第11回 総合演習(3)
第12回 総合演習(4)
第13回 総合演習(5)
第14回 総合演習(6)
第15回 総合演習(7)
第16回 入試頻出直前対策(1)
第17回 入試頻出直前対策(2)
第18回 入試頻出直前対策(3)
新演習の6年下は、いろんな問題がうまく組み合わせられていて、なかなか良い出来のように思う。
前半の、一般問題と図形問題をセットにした構成や、後半10回の入試問題のように複数の単元をセットにした構成は、入試に臨むのに最適な気がする。
志望校のレベルにもよるが、こういう入試と同じような構成の問題集って、市販ではなかなか見当たらないから、4,000円位出してもよかろう。
まあ、志望校の過去問を数多く解けば、それで良いのではあるが、ガラッと出題形式や出題単元が変わることもあるからね。