「できるところだけ!」の勉強は、人生を狂わす
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中学受験が近づいてくると、どうしても「出るところだけ」勉強させたくなる。
四字熟語がでるというので四字熟語だけとか、ことわざが出るというので、ことわざだけとか。
そう言う勉強をどうしてもさせたくなる。
もちろんやらないよりはやった方がいいが、それだけで合格点が取れるわけではない。
こういう事を考える親というのは、あんまりまともに受験勉強した事がない親。
大学受験をした経験がなかったり、系列学校から系列大学に入ったタイプ。
地力がないと、合格点なんか取れないんだと言うことが、分かっていない。
要するに、定期テストのような一夜漬けの感覚なんやね。
だから「出るところだけ」教えたがる。
「出る順」で勉強するのはいいが、「出るとこだけ」はハッキリ言ってダメ。
「出るところだけ」といって教えると、ただの試験用の暗記になってしまう。
九官鳥やオウムに言葉を教えているだけのようなもんだ。
こういう勉強法を子供にさせると、中学に上がってから勉強しない。
一夜漬けで成功してしまうと、地力を積み上げるような事はやらない。
中3くらいになって、系列高校に進学させてもらえないなんていう子供は、たいていこういう勉強をしている。
系列大学に進めない高校生も、似たようなもんだ。
地道に物を覚えたり、練習を積むという事ができない。
中学受験の時に、親が子供をなだめすかしてやらせて、子供はごほうび山盛りで条件をつり上げて、そうやって勉強してきたタイプ。
自分で勉強する癖が付いていなくて、自分で調べる癖が付いていなくて、系列の高校や大学に進学するつもりだから、どのタイミングでも、知識の集約や再構成をしていない。
「できるところだけ」をやるのは、試験前1ヶ月だけ。
それまではもうとにかく、読み書きや計算など、地力をつける事に集中しないと、人生が狂う。