個人語は読解問題のカナメ
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国語の読解問題で大きなキーポイントになるのが、「個人語」というやつだ。
個人語というのは、その人にのみ通用する独特の言葉の使い方ってことだ。
たとえば
「サミット行って、豆腐買ってきて」
と言えば、ピンと来る人と、来ない人がいる、、って言うような話。
この場合、サミットというのが何か?って言うところが問題なんだよね。
サミットというと、普通は「主要先進国首脳会議」の事を言う。
元々は「山頂」って言う意味だけど、首脳会議を「サミット」と命名したあとは、いろんな組織・分野のトップが集まって話をすることをサミットと普通に呼ぶようになった。
でも、この知識では、「サミット行って、豆腐買ってきて」って言うのはわからないわけだ。
サミットというのが、スーパーマーケットだって言うのを知っている人と、そうでない人とでは、何のことか分かる人と分からない人に分かれる。
こう言うのがつまり、「個人語」っていうやつだ。
何の意味なのか、想像できるかどうかが肝心
国語の文章では、通常の用法と違う用法で言葉が使われることがある。
たとえば私小説では、日常会話が登場するので、固有名詞が色々使われる。
近くにあるスーパーマーケットが「サミット」ならば、会話文では「スーパーマーケットに行って、豆腐を買ってきて」ではなく、「サミット行って、豆腐買ってきて」になる。
近くにあるスーパーがサミットでなくイズミヤだったら「イズミヤ行って、豆腐買ってきて」になるし、ヨーカドーだったら「ヨーカドーへ行って、豆腐買ってきて」になる。
、「豆腐を買ってきて」というセリフから、「ああ、豆腐などを売っている場所なんだな」と想像することが可能だけれど、スーパーだと断定するには他の部分の記述から読みとらないといけない。
言葉には、広く通用する一般語と、狭い範囲でしか通用しない個人語や専門用語というモノがある。
国語の問題は、こういう個人語を理解して、筆者がサミットをスーパーマーケットの代名詞として使っていることがわからないと、ダメだ。
でも、10歳前後の子供にとっては、それが結構難しいんだよね。