国語の成績が悪いのは(20)四択問題の解き方
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子供が国語の評論文の選択肢の問題に
引っかかる原因は2つある。
一つは、「自分の持っている知識や
常識に反する選択肢は選びにくいこと」
もう一つは、「正解の選択肢には、言葉の言い換えが入っていること」だ。
自分の持っている知識や常識、はたまた信条に反することは、なかなか受け入れにくい。
これは大人になっても同様で、頑固な人は本当に頑固だから、どうしようもない。
男の子であろうと女の子であろうと、頑固な子供というのはたくさんいるのだ。
そう言う場合は、「アンタの意見じゃなくて、筆者の意見をあてるんだよ」
というしかない。
「自分には自分の考えがあるように、他人には他人の考えがあるんだ」
ということを何とか腑に落ちさせないといけない。
しかしこれは頑固な子供にはなかなか難しいので、上手く行くことはないだろう。
そして、さらにそれが腑に落ちたとしても、次の関門が待っている。
つまり正答のカモフラージュだ。
四択問題の作り方
4択問題というのは、選択肢を4つ用意して
正しいものや誤っているモノを選択させる問題だ。
たいていが四択で、五択以上の選択肢の問題は少ない。
そう言う場合はたいてい、語群より選択する問題になる。
選択肢が四つになる理由は簡単で、出題者が選択肢を四つより多く作るのが難しい
という事情があるからだ。
たとえば理科の選択肢を作る場合は、必要要件が2つあれば、それで簡単に四択問題が作れる。
たとえば寒冷前線の説明で四択を作るとすれば、・気温の変化
・雨の降り方
という要件が二つあるので、寒冷前線が通ると、急に気温が下がって、激しく雨が降る。
寒冷前線が通ると、急に気温が下がって、しとしと雨が降る
寒冷前線が通ると、気温がゆっくり下がって、激しく雨が降る
寒冷前線が通ると、気温がゆっくり下がって、しとしと雨が降る
という風に、組み合わせですぐに四択ができる。
問題の難易度を上げるには、ここからさらに言葉を言い換えたり、別の事象を持ってきて正答を隠すということをすればよい。
国語の選択肢の問題も、基本的には同様の作業になるはずだ。
・世間の常識はAだが、筆者の意見はBだ。
・日本人の常識はAだから、Bということが起こる。
などという正答選択肢が基本になって、四つのバリエーションができる。
ところが国語の選択肢作りが難しいのは、前提条件自体は問題文中に書いてあるので、前提条件とは違った選択肢は、多くても一個しか出せないってことだ。
というのも前提条件は理解しやすいので、そうなるとすぐに二択になってしまい、後は当てモノになってしまう。
これでは四択にならないので、・正しい前提条件の選択肢は、他の表現に言い換えてわかりにくくする。
・誤った前提条件の選択肢は、全然別の話の選択肢に変える
ということをやらざるを得ない。
国語の四択問題の選択肢で
文章として変な文章が混ざっていたりする場合があるのは
そう言う事情があるってコトなんだろうね。