中学進学後のことを考えて、基礎トレーニング
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受験でどうしても外せない勉強は、基本的な計算練習や、漢字の読み書きだ。
中学受験の場合は、算数の基本問題(一行問題とか基本文章題)も含めて、とにかく外せない。
ところがこういう計算練習や漢字の読み書きというのは、ものすごく時間がかかる。
何しろ常用漢字には1900語あまりのうち、1000語ほどが小学校で覚えないといけない漢字だから。
中高生の場合は、漢字900語の読み書きに加えて、英単語1000語や英文の丸覚えが、必要になり、これをやるにはものすごく時間がかかる。
しかし時間がかかるからと言って、これを放っておくわけにも行かない。というのも、ココが勉強の一番大事なところだから。
何しろ、読めない・意味がわからない・計算できないでは、その先の問題など解けはしない。
ところが、わかっているけど、なかなかできないんだよね。というのも、これだけでは点数が上がらないから。
だから、ついつい軽んじてしまうんだけど、これが結局、先に行って手枷足枷になっていく。
基本を疎かにしていると、どこかで成績が急降下する
5年生の時は、あんなに成績が良かったのに、6年生になったら成績が急降下。漢字が読めないし、意味もわからない。読めないから当然書けない。
文章も中学受験用の説明文というのは、抽象的な言葉もたくさん出てくるので、何のことだかよくわからない。よくわからないから、四択問題でも、選択肢の意味がわからない。
最近よく入試問題に使われる、重松清さんの文章は、いじめや不登校などの、比較的わかりやすい文章なんだけれど、選択肢が難しい熟語を使った選択肢になっていると、正答にたどり着けない。
これだって、とどのつまりは、語彙力不足が原因だ。
だけど、できない子どもの場合は、目先の点数のために、計算練習と漢字練習をどうしても疎かにしがちだ。何しろこういう練習は面倒だし、退屈だからね。
できない子どもはさらに、こういう基礎トレーニングには、時間がかかるし。
で、計算練習と漢字の読み書きを疎かにした結果、入試まであと数ヶ月に迫ったところで、成績が急降下したり、乱高下したりして、あたふたすることになる。
じっくり基礎練習を積み重ねてきた人が、成績をグングン伸ばしたり、高め安定しているのを尻目に、同じところをグルグル回っているだけ。
中学進学後の方が大事
ココまで来たら、小手先のテクニックで点数を上げるのはあきらめて、中学進学後のことを考えて、基礎トレーニングに力を入れた方がいいかも。読み書きそろばんは、基本的なリテラシーだから、穴をなくしておいた方が、将来の役に立つ。
小手先のテクニックでとにかく合格しておいて、後から基礎トレーニングをやろうと思っても、実はそんなことできない。
というのも合格してからやろうと思っても、たいていの場合、子どもはもう勉強しないし、親も教えない。で、中学進学後にダメになる。
そうなると、何のための中学受験だったのか? ってことになる。
受験で失敗するのは、難しい問題が解けなかったからじゃなくて、解けるはずの問題が解けなかったってことがほとんどだから、結局今からは、解ける問題をいかに確実に解くかに焦点を移すべきだろう。
基礎トレーニングというのは、そのためにもある。