ほめてくれる塾
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個別指導塾が、ウチの子供に合っている。
そう考えた場合、次は1対1個別にするか、大部屋個別にするか、親としては迷うところだろう。
が、どちらにしても結果は大して変わらない。
高額な費用を支払って1対1にしたからと言って、できない子供ができるようになる確率は、大部屋個別と同じだ。
というのも勉強ができない子供は、基本的な学力トレーニングが圧倒的に不足しているだけで、それを解決するのが最優先だからだ。
基礎トレーニングは、勉強でもスポーツでも重要だが、退屈だし根気が必要な作業だ。
それをしっかり子供にやらせることができる塾なら、OKだろう。
勉強ができない子供を大きく2つに分けると、
- 基礎学力が足りない
- 基礎学力はあるが、回り道をしている
という事になるのだが、国語や英語では、語彙力や、作文力が足りないのである。
算数・数学では、計算力がないし、トレーニング量も足りない。
これをしっかりとやってくれる個別塾なら、どこでもいいし、それをやってくれない個別塾なら、行かせる価値はない。
個別指導塾のメリットは、生徒一人一人の苦手や特性に合わせて、指導すると言うところにあるから、それをやってもらえないなら、1対1でも大部屋個別でも同じなのである。
そしてまた、勉強ができない子供というのは、できないことに苦手意識や、トラウマを持っている場合も多い。
できないと怒られるとか、友達から見下げられるとか、そういったことがあって、できないことを隠そうとする。
勉強に関しては、できなければ、できるように練習すればいいだけなのだが、なかなかそうもできない。
タバコを吸っている人が、なかなか禁煙できなかったり、メタボになっている人が、なかなかダイエットに成功できなかったり、そういうことに似ている。
なぜかというと簡単で、人間というのは「うまくいかないことは、やりたくない」モノだからである。
人は、成功体験で伸びる!
これは「やる気」を出すための本によく載っていることだが、人間のやる気というのは物質で、有限なのだ。
「やる気」というのは、テレビゲームなどでよくある体力ゲージのようなもので、一日に使える「やる気」の量は、決まっているし、使い方も決まっている。
だからたとえば「やる気物質」が100あったとしても、その「やる気」を勉強や禁煙やダイエットに振り向けられるかどうかは、脳の判断にゆだねられている。
だから子供に「勉強しなさい」と言っても、「やる気」が出るかどうかは、脳がOKを出すかどうかにかかっている。
大人の都合で、勝手に子供にやる気が出ると言うことはない。
だから「●●できたら××してあげる」などといった「ごほうび制」や、うまくいったらほめる、という親からの働きかけが必要なのである。
ほめることで、やる気を引き出す
「やる気」を出すためには、
- やれば、成功しそうなこと(楽しいこと)
- やれば、ほめられること(すぐに成果が期待できること)
が必要だ。
なので、こういった成功体験をさせてくれる塾でないと、勉強ができない子供は続かない。
だから宿題をやってこないと言って叱られる塾は、勉強ができない子供には向かない。
宿題をやってきたら、ほめられる塾でないといけない。
コレを解消してくれる塾であれば、変な話どこでも良い。
そういうことを意識して配慮している塾や講師なら、できなくても子供を叱らないし、苦手なところを少しずつ少しずつ埋めてくれる。
そうなると勉強に前向きに取り組めるようになるし、成績も悪くても中以上にはなる。
間違っても、宿題で子供を叱る塾はやめた方がよい。
そういうネガティブな感情を子供に平気で植え付ける塾では、十中八九、成績は良くならない。
できない子供には、とにかく成功体験が必要なのである。