国語の段階、辞書は1人一冊
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国語学習の基本は、やっぱり読み書きなんだけれど、これって基礎トレーニングだから、子どもにとってはあんまり面白いものではないらしい。
だからここをサボる子どもは、国語の学力は上がらないと思った方が良い。
元々、四年生以下の子どもというのは好奇心が旺盛で、何でも知りたいと思う場合が多いわけだけど、この時期に辞書調べを存分にさせ、図鑑などを与えておかなければ、5年生を過ぎたあたりから漢字が苦手になったりするようだ。
辞書調べというと、京都の立命館小学校では、1人に一冊辞書を与え、調べた言葉に付箋を貼っていくという教育方法をとっている。
調べた言葉やわかったことはノートにどんどん書いていくし、資料などもドンドン貼り付けるので、ノートも辞書もものすごい分厚さになっている。
そこまで徹底する必要はないと思うが、辞書は子どもにそれぞれ一冊というのは、大事な考えだね。
これって当たり前のようでいて、実は辞書がない家庭というのも結構ある。
というのも昔、4年生くらいの子どもを連れてきたお母さんが、「辞書は買った方が良いでしょうか?」と質問されてビックリしたことがある。
そんなもん、子どもが小学校に進学した頃に揃えたり、おじいさん・おばあさんからもらったりするもんでしょうが、、、、と言いたいところではあったが、残念ながらできない子どもの家庭には、子どもが読めるような辞書も図鑑もなかったりする。
恐らく子どもがいろいろ親に尋ねても、適当にあしらっていたりするんじゃないかと思う。で、子どもは尋ねることをあきらめて、知識欲が他に向かう。
できない原因は案外、家庭に辞書があるかどうかにかかっているのかも知れない。
考えてみたら、自分も日常生活でそんなには辞書を使わない。
近ごろは、わからない言葉があればインターネットですぐに調べられるし、またその一方で、調べたい言葉が辞書に載っていないことも多い。
だから私もハッキリ言って今、国語の辞書は手元にない。
英語の教材を作っているので、英和辞典や英英和辞典はよく使うが、国語の辞書っていうのは使わないし、たしかに一冊も置いてないね。
これはまあ、ある程度、基本的な語彙がすでに足りているせいでもあるんだけれど、子どもの場合はその基本的な語彙のデータベースを頭の中に構築するまで、辞書というのはどうしても必要だ。
辞書調べをさせると、辞書を熱心に読んでいる子どもが結構いるから、そういうときはそっとしておきたいモノだ。
ただ、受験まであと数ヶ月という段階で、辞書に熱中するのもちょっと困るね。