勉強のできない中学生(6)勉強し始めてもすぐにつっかえる
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勉強のできない中学生から学ぶ事の6回目。
勉強の出来ない中学生の場合、大きく分けると2通りある。
まずは、頭はいいのに、小学生時代ちゃんと勉強する癖が付いていなかった子供。
もう一つは、学習障害を抱えていたが、親がそれに気づかず、読み書き計算を指導していなかった場合。
どちらにせよ、小学校時代に読み書き計算のトレーニングが、足りていないわけだ。
10の鉄則にもあるが、出来る子供の親というのは、子供が小学校に上がる前後から、子供の読み書きと計算だけは、しっかり指導している。
指導といっても、単にドリルをやらせているだけという場合もあるが、出来る子供の親というのは、当たり前にそう言うことをやっている。
たとえば新しい首相となった鳩山さんの家では、朝の5時から母親が起きて勉強させていたらしい。
東大生タレントとしておなじみの八田亜矢子さんの家でも、幼稚園に通う前に九九を暗唱させられていたそうだ。
九九というと、小学校2年生で習う単元だけれど、それを小学校に通う前から覚えさせられていたわけだから、かなり強烈な話やね。
しかしそうやって、勉強するための基礎学力だけは、親がしっかり指導して身につけさせないと、子供は勉強出来るようにならない。
勉強出来るようにならないというか、「勉強しようとしても、勉強出来なくなる。」
ここが実は、大きな問題なわけだ。
中学生になってから勉強しはじめる子供は滅多にいない
小学生の頃、勉強しなかったのに、中学生になったら勉強しはじめる子供というのは、滅多にいない。
「中学生になったら勉強してくれる」
と考えている親がいたら、妄想です。
私は十年近く塾講師をしているが、そう言う子供は見たことがない。
小学生の頃、勉強しなかった子供は、中学生になると、もっと勉強しなくなるのが普通だ。
理由は簡単で、「勉強するための基礎知識がない」からだ。
つまり勉強しようという気を起こしても、基礎学力自体がないから続かない。
勉強する癖が付いていないから、勉強する癖の付いている子供と比べても
全然勉強量が足りない。
もちろん、小学生の頃、勉強はしなかったが本ばかり読んでいたとか、理科に関するようなことをやっていたという場合は、まだ可能性がある。
しかし残念ながら、小学生の頃に勉強の習慣をつけておかないと、中学生になってから勉強しようと思っても、いきなり壁にぶつかる。
教科書や参考書が読めないし、そう言う場合にどうすればよいのか
分からないのが普通だからだ。
分からないことが山ほど出てくると、ぼーっとしたりイライラしたりして、最悪の場合、不良化する。
すぐに理解出来ることなら理解するが、理解に時間がかかる場合があると言うことが分かっていないから、そう言う場合、すぐにキレる。
結局、小学生時代に身につけておくべき知識を、中学になって身につけないといけない羽目になる。
知識というのは、残念ながら、飛び越しはできない。
早く始めればイイというわけでもないけれど、遅いと手遅れになる。