塾選びのポイント(2)、個別指導の費用は高い理由とは
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塾選びのポイントとして、まず集団一斉授業か個別指導かという選択がある。
費用面で考えると、一般的には、一斉指導の塾の方が安めで、個別指導の受講料の方が、高くなる傾向にある。
というのも、個別指導の塾は、生徒の人数に合わせて講師を増やす必要があり、その人件費が授業料に影響してくるからだ。
特に1対1とか1対3などという個別塾では、費用はバカ高くなる。
というのも、講師の給料を数人の生徒で支えると言うことになるわけだから。
人件費として講師一人あたり月25~30万円かかるとしたら、塾のマージンを含めて売り上げは4~50万円くらいないと経営的にはペイしない。
となると、1対1の個別指導では最低でも4~5万円の授業料×10人くらいの売り上げがないと経営的には成り立たないわけだ。
しかも授業できる時間帯というのは、夕方から夜の9時頃までだから、一人の講師が一日に10人見るというわけにも行かないから、その分もさらに高くなってしまう。
これでは授業料が高くならないわけがない。
個別指導はプロ家庭教師には劣る
1対1の個別指導では、生徒は授業中にさぼるようなことはできない。
また、講師がすぐそばにいるので、生徒は質問がしやすい環境にある。
さらに講師は生徒の学力などをしっかり把握しているので、生徒の実力に合わせた指導ができるという利点がある。
この辺は、プロの家庭教師と似たようなものだと思えばいいかも知れない。
バイト学生レベルの家庭教師なら、月3万円も支払えば週2回2~3時間見てもらえるが、プロの家庭教師を雇えば、月10万円というような謝礼を支払わなければならないのである。
ただ考えなければならないのは、コストパフォーマンス(費用対効果)である。
高い金を払ったからと言って、子どもが勉強できるようになるかどうかは賭けである。
プロの家庭教師だって、子どもとの相性次第では何にもできないこともある。
1対1の個別指導の場合は、学生バイトを雇っているような場合も多いので、そう簡単にはいかないのである。
そう言う意味では、1対1でない個別指導の塾の方が、コストパフォーマンスがよいかも知れない。
生徒それぞれに合った指導をしてもらえる上に、費用は1対1の個別の半分程度の2~3万円で済むようなところも多い。
集団一斉授業の塾よりは5割程度高くなるが、それでも学校や塾の授業についていけない子どもにとって、学習度合いに合わせた指導を個別にしてもらえるというのは、大きな利点である。
このあたりも、個別指導スタイルの塾の人気が高まっている原因だろう。
子供の性格に合った塾を探すことが肝要
ただ、学力が高くて優秀な生徒にとっては、個別指導は合わないかもしれない。
というのも他の生徒と張り合うことがないので、自分のもっている実力を他の生徒に誇示できないからだ。
このような生徒は、集団の中で切磋琢磨しながら授業を受ける方が向いており、より意欲をもって学習を進めるのかもしれない。
レベルの高い塾ならば、周囲にいる人間もレベルが高く、当たり前のように難しい学校に進学しようとするだろう。
だから、そのライバルたちと競い合って共に過ごすことにより、成績が自然と伸びるようなタイプには、個別よりも高いレベルの集団指導塾の方が良いかも知れない。