国語の成績が悪いのは(9)物語文の分析
更新日:
国語の問題を解くとき、フリーズしてしまう子供がいる。
何を書いていいのか分からないし、何をすればいいのか分からない。
そういうとき、問題文や小説の場合は、登場人物の動きや仕草をハッキリさせるといい。
物語文・小説ができる子供の場合、頭の中で登場人物が勝手に動いてくれる。
それは、小説や物語が好きな子供に良くあるのだが、初めて読む文章でも、具体的なイメージが頭の中に浮かぶ。
風景やいろんな人物のキャラクターなど、問題を読みながらすぐに頭にできてくる。
だからこそ楽しいし、小説や物語を読んでいる。
そう言う子供の場合、国語の物語文や小説の問題は
比較的簡単で、何も工夫しなくても問題が解けてしまう。
一方、物語文や小説が解けない子供の場合、そう言う具体的なイメージが頭に浮かばない。
頭に浮かんでも、登場人物がうまく動いてくれない。
だから登場人物の心情が良く読みとれないってことだ。
問題を解くには、下ごしらえが大事
なので最初は、意識的に登場人物毎の動きを
捉える工夫が必要になる。
前にも書いたけれど、自分なりに記号を作って、新しい登場人物が登場するたびに、印を付ける。
印は何でもいいのだけれど、私の場合は人物は丸で囲み、その人の情報が書いてある部分に
線をつなぐように教えている。
頭の中だけでこういう作業をすると、記憶出来る量で天井ができてしまって、長い文章を読みこなすことができなくなるから、とにかく問題文に印を付けさせる。
そして心情を読むには、行動・言動・しぐさといった、ちょっとした表現が手がかりになるので、それにも何らかの印を付けさせる。
傍線でもひいて、誰の行動や仕草かをハッキリさせる。
主人公や登場人物の心情に変化があれば、そこも何かの印をする。
場面が変われば、仕切り線を書いて、段落を分けておく。
最初から全部やるように教えると、覚えきれないので、とにかく最初は登場人物が新しく出てきたら丸で囲んで、その人物の情報とリンクさせる。
「たかし」、、、「ボク」のライバル
「ゆみこ」、、、同級生の女の子・転校生
、、、といったように。
そうすると、何となくボンヤリしていたことが、言葉となってハッキリしてくる。
見通しが良くなると、フリーズして
何にも答えが書けなかった子供も、答えを書きだす。
国語の問題を解くにも、そう言う下ごしらえが必要って事だ。
★中学入試国語のルール (講談社現代新書)