四択問題の解き方
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国語の四択問題で、三回間違える子どもの場合、真っ先に正答を消してしまうってことだから、これはある意味、正しい選択肢に反応していると言うことである。
たいていの場合は、その選択肢に本文中にはない単語や言葉が使われていて、それで
「ああ、これはナシ!」
と言う風に、消してしまうんだろうと思う。
解釈する、理解する、考える、判断する
...文脈によっては、こういう言葉も置き換えが可能になるが、それぞれの持つ意味合いは微妙に異なるから、本文の意味と同じだとは見えないって事だ。
こういう場合、正しい選択肢は、言葉を置き換えている場合もあるって事を、子どもに何度か明示的にハッキリ教えれば解決するかも知れない。
ところが、四択問題で3回目に合う子どもの場合は、原因がよく分からない。
なんか、問題を解く意欲がないのか、適当にやっているとしか考えられない。
国語の四択問題の解き方
一般的な四択問題の解き方としては、まず明らかに間違っているモノを2つ消す。
これは問題の解き方としてよく知られている方法だ。
これが出来るのは、正しい選択肢1つに対して、誤った選択肢がそんなにたくさんは作れないと言う、出題者側の事情による。
理科の四択問題の場合は、要点が2つあって、たとえば気温が上がるか下がるか、圧力が上がるか下がるかというふうに、2要素の真偽を問う組み合わせで、シンプルに四つの選択肢を作ることが出来る。
例としては、こんなかんじだ。
- (1)気温は上昇し、圧力も上がる
- (2)気温は上昇するが、圧力はさがる
- (3)気温が下降し、圧力は上がる
- (4)気温が下降し、圧力も下がる
が、国語の場合、1つの文章で述べられていることは1つだけなので、3つも誤りの選択肢を作るのが難しい。
そこで、出口汪(でぐち・ひろし)さんの本などを読むと、こんな風に選択肢を作るという。
- (1)正しい選択肢は、本文中に書かれていることを、表現を変えて作る
- (2)間違えの選択肢は、本当らしく作る
- よくある間違えの選択肢は、一般的には正しいこと(常識)だが、筆者の考えとは異なる、あるいは本文中にないモノを作る
- (3)本文中に書かれていることと同じ事を言っているが、そこまでは言っていないようなモノを作る(飛躍・イイスギ)
(『出口の現代文革命』東進ブックス)
大学受験の場合は、自分なりの意見を持っている生徒ほど、こういう選択肢に引っかかるというが、小学生でも自分の考えにこだわっている子どもほど、引っかかるようだ。
つまり、自分と他人の区別が付いていないってことだけど、これって結構根が深い。
というのも、人間というのは、『自分が正しい』という前提でモノゴトを考える場合が多いからだ。
これは大人になっても、治らない人が大勢いるから、そう簡単に直るものではないかもしれない。
かくいう私も、最初に大学に行って大きく挫折するまで、そうだったし。
他人は自分と違う考えを持っているということを、腹から理解するのは、天動説が地動説に変わると言うことだし、コペルニクス的転回(ちょっと表現が古いか?)だから。
我の強い子どもの場合は、自分の考えに固執するので、ついつい自分の考えに合っている選択肢を選んで間違える。
これは、なかなか修正出来ない場合も多い様に思う。
まあすぐに直るくらいなら、すぐに国語力も上がると思うけれど。