受験勉強、狭く深くやるか、広く浅くやるか
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受験勉強を考えるとき、浅く広くやるか、限られた範囲をしっかり深くやるか、コレが結構問題になる。
浅く広くやると、難しい問題は解きにくい。
一方、狭い範囲を深くやると、他の問題が解けなくなる。
言ってみれば二律背反で、どっちを取ればいいのか難しい。
ただ言えるのは、できない子どもは絶対「広く浅く」やるしかない。
なぜかというと、浅く広くやっておかないと、簡単な問題で点が取れないから。
できない子供は、記憶が定着しない
できない子どもというのは、限られた狭い範囲を深くやっても、時間がたつとすっかり忘れてたりする。
記憶というのはせいぜい1ヶ月しか持たない(短期記憶)。
いくらしっかりやっても2ヶ月後にはすっかり忘れているようなことがしょっちゅうだ。
算数なんか、考え方が身に付いていないと、三日で忘れることだってよくある。
記憶というのはくり返さなければ定着しないから、最低1ヶ月に1回は似た問題をやらないと忘れてしまう。
コレを防ぐには、結局広く浅くやるしかない。
基本問題を定着させるには、とにかく毎月毎月、基本問題を繰り返すしかやるしかないのだ。
しかし基本問題と一口に言っても、非常に種類が多いから、できない子供に一通りやらせるには、問題数を絞ってやらせるしかない。
その結果、広く浅くやると言うことになるわけだ。
日能研の「計算と熟語」の利点と欠点
そう言う意味で、日能研の『計算と熟語』は秀逸だ。何しろ40回で大まかに全般を復習できるようになっている。
できない子供には4年の問題集から始めて、6年生の問題集までたどり着ければOKだ。
ただ、残念ながら問題数がもう少し欲しい。
似たような問題集がなかなかないから、クロストレーニングができない。
算数だと1回8問×40回で、320問あるわけだが、そのうちの6割は計算問題だから、文章題は120問程度しかない。
この120問(4年生から6年生までだと約400問)で、基本的なパターンは網羅されているとは思うが、『算数の達人』ほどは図形問題がないので、ちょっと困る。
漢字の書き取りや読みも、問題集は2~3種類あった方が良い。同じ問題集だと、本を見ただけで連想で思いだしてしまう場合がある。
漢字がそこそこ書けるな...という子どもでも、違う問題集から出題すると、半分もできなかったりする。
入試というのは、初見で解くものだから、こういうのは『できない子ども』になってしまう。
となると、常日頃から浅く広く、いろんな問題に毎日当たらせるのが正解だと、思う。
賢いヤツって言うのは、たまにやっても思い出すんだけど、普通の子どもは、たまにやるとすっかり忘れているのが普通だしね。