国語の成績が悪いのは(10)登場人物の行動には意味がある
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物語文が苦手な子供というのは、人の行動や仕草には意味があるということが分からない。
アスペルガー症候群の気がある子供は、特に分からない。私なんかもよく分からない口だ。
分からないから、簡単に見過ごす。
それは物語文を読むためのヒントであるのだけれど。
もちろん、実際の人間の行動や仕草に、一々意味があるというわけではない。
我々人間が日常生活でやっていることは、ほとんどが惰性の行動であり、ルーティンワークというものだ。
ルーティンワークが多いと、時間があっと言う間にすぎる。
というのもそのこと自体は、意識に登らないわけだから。
そうして一日や一週間が、あっと言う間に過ぎ、一年もあっという間になってしまう。
ルーティンワークは、記憶に残らず、一緒くたになってしまう。
問題文は、著者が何度も推敲して書いた文章
問題文中に書かれている言葉には、必ず意味がある。
というのも物語文を書いている著者は、何度も何度も推敲して、言葉を選んでいるんだから。
これは本やセールスレターなどを
作ってみた経験がある人ならよく分かることだろうが、書き手というのは、とにかく意味が通じるように
何度も何度も推敲する。
言葉や表現を選んで選んで選び抜いた文章が、問題文として選ばれているわけだ。
だから一言一言に、表現したい内容、伝えたいことを伝えるための工夫がある。
読み手にイイタイコトが伝わるように工夫している。
だから問題文を注意深く読むと、たいてい内容は分かるようになっている。
登場人物の気持ちについては書かれていなくても、行動や言動、そして仕草や顔の表情などに、心情が表れるように工夫している。
だからそれを見つけられるかどうかが、問題文の読解の大きな鍵になるから、そう言う部分を見つけたら、すぐに印を付ける癖をつければよいってわけだ。