「まいにち算数」は、難点もあるが便利な問題集
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中学受験に使える市販問題集、次は「まいにち算数」だ。
「まいにち算数」は、みくに出版から出版されている中学受験用の問題集だ。
みくに出版は「計算と熟語」など、日能研の名前を冠した問題集をたくさん出版している会社なのだが、この「まいにち算数」はまた違ったタイプの問題集だ。
計算問題が3問、一行文章題が1問、図形問題が1問で1回分のセットになっており、中学受験本番を意識した構成となっている。
受験勉強は、一つの単元を続けて学習することが多く、最近やってない単元は忘れてしまいがちだが、この問題集をやることによって別単元の問題の解き方を呼び戻すのに使える。
これは、一通り単元を学習した子供の総復習としても使えるし、勉強の始めにやるウオーミングアップとしても使える。
「まいにち算数」とは？
因みに出版元のウエブサイトには、こういう紹介文が載っている。
中学入試で絶対に落としたくない問題を厳選・分類。
１回５題（計算、文章題、図形）、難度は３段階方式。
たしかな実践力が身につく。
中学入試で絶対に落としたくない大設問の（１）（２）の問題を厳選、分類。
１回５題（計算、文章題、図形）で段々とひねりの効いた問題になる３段階方式で、たしかな実践力が身につきます。
これだけやれば合格ラインを超えられる！
＜この問題集の特長＞
①１回５題→90回で450題
（計算３題 文章題１題 図形１題）
②問題は、実際の入試問題からセレクトし、解法の決め手となる「視点」で分類
③１セット（６回分）がホップ・ステップ・ジャンプの３段階構成でレベルアップできる
解説が半分くらいしかないのが難点
「まいにち算数」は良い問題集だが、大きな難点がある。
それは問題の半分くらいが「答えのみ掲載」で、解説が少ないことだ。
解説が少ないということは、解けなかったときに誰かに解説して貰う必要がでてくるので、子供だけでこの問題集を使うのには支障がある。
計算問題は、親御さんでも解説できるかもしれないが、一行文章題や図形問題の場合、親御さんに説明できるかは怪しい。
一応「前問と同じ考えの解き方」とは書いてあるが、答えだけ載せられてもなあ…という感じがする。
「ここから算数」とどう違う？
「まいにち算数」は、前回紹介した「ここから算数」の続編的な問題集だが、内容はぜんぜん違う。
「ここから算数」は、中学受験算数の入門編的な問題集で、単元別に構成されている。
問題数も少なく、一冊の中に150問程度しか載っていないのだが、ほとんどの問題に詳しい解説が載っている。
一方、「まいにち算数」は、中学受験算数の総仕上げ的問題集で、問題数は3倍の450問となっている。
本の厚さやページ数は変わらないのに、問題数が3倍！もある。
そのしわ寄せが、解答・解説にきて、全問に解説がついているわけではなく、半分くらいしか解説が載っておらず、答えのみ掲載となっているわけだ。
これは大きな欠点と言えるだろう。
「まいにち算数」の問題例
※実際の入試問題からピックアップされている。
※みくに出版webサイトより抜粋。
※みくに出版webサイトより抜粋。
「まいにち算数」の問題レベルと使い方
「まいにち算数」は、「ここから算数」と同じく、ホップ・ステップ・ジャンプという3段階となっている。
難易度は特に明らかにはされていないが、実際に模試の算数偏差値50くらいの生徒に使ってみたら、第二段階の「ステップ」レベルでも、解けない問題や間違える問題が多かった。
なので第二段階の「ステップ」で偏差値50前後くらいのレベル、第三段階の「ジャンプ」で偏差値55-60くらいのレベルくらいだと思う。
各章の「ジャンプ」のあとに、さらに「関連問題」というのが1セットあるのだが、これがおそらく偏差値60を超えるレベルなのかもしれない。
この辺は曖昧なのだが、子供の学力レベルに合わせるには、まず「ホップ」「ステップ」の問題をやらせてみて、ほとんど正解できるならば「ジャンプ」や「関連問題」もやらせれば良い。
逆に「ステップ」の問題で手こずるようなら、「ジャンプ」以降の問題はスルーするしかないだろう。
そうなると450問の半分の225問しか使えないことになるが、仕方がない。
学習塾用教材でも、難しすぎてスルーする問題はたくさんあるし。
