受験校の選び方。過去問との相性が良い学校を
更新日:
受験というのは、アウェイ(敵地)での試験だ。
普段勉強している環境とは全く違うところで、初見(初めてみる)問題を、時間キッチリに解かされる。
関東の中学受験の場合は、2月1日から3日までは連続して試験がある。
なので今日はここ、明日はここ、その次はここ、と言う風に、試験会場も出題傾向も異なる学校を受験することになる。
毎回毎回、初めての会場で、初めての教室で、初めての問題に挑むことになる。
これは想像以上に疲れる。
なにしろ入試本番は頭をフル回転させるから、猛烈にエネルギーを消費する。
具体的には、血糖値つまり血液中のブドウ糖を、試験で使い果たす。
腹は減るし、頭がボンヤリして考えることが難しくなる。
こんな状態では、普段の学力を発揮するのは難しい。
中学受験は、合否結果がすぐに出る
そして、合否結果がすぐ出てしまうのも、疲れる原因だ。
大学受験の場合は、試験日から合格発表日まで多少の日数があるが、中学受験の場合にはもうすぐに結果が出る。
午前中の試験の結果はその日の内に、午後試験の場合は、翌日の午前中に発表がある場合が多く、遅くとも翌日には合否がわかってしまう場合が多い。
初日に合格しておれば問題はないが、落ちているともう親子共々ガックリしてしまう。
たとえ親が落ちたことを子どもに告げなくても、親の様子を見ていればすぐにわかる。
顔つきが引きつってしまうし、言動がとげとげしくなる。
不合格が続くと、子どもももう受験をあきらめてしまうし、滑り止め校に合格した時点で、もう良いという心境になってしまう。
だから受験のスケジュールは、最初の2日間で必ず合格を取れるように、計画を練っておいた方がイイ。
御三家など、難関中学を受けるような場合は、試験日が1日しかないので、スケジュールを練るコトなんてできない。
が、中位以下の学校を受験するような場合は、安全圏にある学校で過去問との相性が良い学校を選んでおいた方がイイ。
それでも落ちてあたふたされる保護者の方も多いんだから。
入試本番での実力は、模試の判定より1ランク下
中学受験の場合、模試の判定では、たとえ安全圏と出ていても実は合格圏だと考えた方が良い。
つまり入試本番での実力は、模試の判定より1ランク下になる場合が多い。
つまり
- 安全圏 → 合格圏
- 合格圏 → 努力圏(つまり不合格)
- 努力圏 → まず絶対無理
ということですね。
だから合格圏の学校であっても、合格できるかどうかは、試験との相性がよく、当日絶好調の時くらいで、たいていは落ちると思った方がイイ。
上位レベルの生徒の場合は、点数を確実に積み上げるということがシッカリできてい。
なので安全圏はそのまま安全圏だと考えてもいいが、中位レベル以下の生徒の場合は、確実性が低いので、安全圏でも危険なくらいだ。
要するに安全圏なんて、よほどランクを落とさない限りないわけで、それがわかっていないと3日間受験し続けて、全部ダメって言うことだってあり得る。
初めから挑戦校だとわかって受けている場合は、落ちても影響は小さいだろう。
しかし受かるだろうと思って受けて、落ちた場合はショックが大きい。
だから、実力は模試の判定の一ランク下だというイメージで、試験に臨むほうがよい。