中学受験、4科目受験にこだわるな
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中学受験は、科目数の選択も大きな鍵になる。
同じ学校でも、国算社理の4科目受験か、国算だけの2科目受験を選べたりする。
さらに関西の中学受験では、2科目受験、3科目受験、4科目受験、1日受験、2日受験と、様々なパターンがある。
これは関西の私立トップ校である灘中が、算国理という3科目受験で、しかも土日二日連続(二日とも受験しなければならない)というカタチを取っている影響だろう。
中学受験専門塾の指導は、その地域のトップ校の合格を目指す場合が多いので、どうしてもトップ校の受験に合わせることになるのだ。
難関校は4科目受験、下位校は2科目受験
関東の中学受験の場合は、受験日は1日限りで、2科目か4科目というバリエーションがほとんどだ。
だから2科目で受験するか、4科目で受験するかというのは、大きな違いになる。
なんせ2科目も受験科目が違うと、準備量が全然違うからね。
特に社会は暗記する事項が多いから、暗記や社会が苦手な子どもは、得意な子どもと大きな差が付いてしまう。
国語も語彙の暗記量が大きく点数にひびくし、理科だって覚えることが多い。
特に模試などで、算数だけできる子どもというのは、暗記がダメなので、そういう場合はもう思い切って2科目受験に切り替えた方がイイかも知れない。
こういうことを考えないと行けないのは、中位以下の私立中学を目指している場合だ。
というのも難関・上位校は、4科目受験しか受け付けていないことが多いから、2科目受験を考える余地はない。
しかし中位以下の中学の場合は、2科目受験も4科目受験も受け付けていて、2科目受験でも合格は可能だ。
なので中位以下の私立中学合格を目指す場合は、4科目受験で行くか、2科目受験で行くか、考えないと行けない。
入りやすい中学でも、難関大学への進学率が高いことも多い
理科社会の成績を見つつ、2科目で合格できる方向に作戦を変えるというのも1つの手だ。
4科目受験だけれど、算数と国語の成績で合格者を先ず選抜するような学校も、理社が苦手な子どもにはいいだろう。
理社の配点は、算国の半分とか3分の2だから影響が少ないと考えるのは危ない。
4科目受験すると、2科目受験と比べて疲労度も増すし、直前のチェックにも時間がかかる。
なので理社が特に得意でない限りは、4科目受験にこだわらず、2科目を選択することも英断だと思う。
午前中は4科目受験で、午後は2科目受験、といったやり方でも良い。
難関上位校に入れば、難関大学に必ず入れると言うものでもない。
逆に学校についていけなければ不登校になったり、学校から進学を断られたりということだってある。
入りやすい中学でも、難関大学への進学率が高いことも多いので、中学受験の段階で無理して難関校を目指す必要は無いかもしれない。
だから中学受験は背伸びをせず、子どもにあった学校を見つけて受験する方が得策だ。