中学受験 模試の結果があてにならないもう一つの理由
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中学受験の模試の結果があてにならないもう一つの理由は、最後の模試から実際の入試まで結構時間があると言うことだ。
首都圏模試などは12月の初めに最終回があって、実際の入試は2月1日から始まるわけだから、約8週間くらいある。
この間に、子どもの学力の勢力図は大幅に変わってしまうのだ。
一番良くあるケースは、風邪を引いたりプレッシャーでお腹が痛くなったりして、普段の点数が取れないケース。
模試を最後に受けたときは、まだ冬の初めだからそれほど寒くない。しかし実際の入試は、1月中旬から2月の初めという、冬のど真ん中だから、調子を悪くする子どもが多い。
しかも今までは模試だったが、これからは本番だと気を引き締めている親の気分を受けて、合格しなければならないプレッシャーで、心身に影響が出る。
それから、模試の判定で合格圏・安全圏の判定をたくさん取ってしまって、子どもが安心してしまって、そこからのんびりしてしまうケース。
特に伸びが止まっている子どもの場合、模試を受けたときがピークになって、そのあとのお正月でのんびりしてしまい、昔あいていた穴がまたボコボコ穴だらけになってしまうケース。
お正月というのは、テレビや周囲の雰囲気が浮かれているので、お正月の雰囲気に引っ張られてしまうのだ。
お正月気分には、早めに入って早めに抜ける!
高校受験や大学受験の場合は、周囲の友人も受験でピリピリしているから、まだましだけれど、中学受験の場合は、小学校の友だちは受験しなかったりして、雰囲気に引きずられてしまう。
一旦そう言う浮かれた気分になると、そこから抜けるのが大変で、受験直前になってもお正月気分が抜けない子どもも多い。
こういう場合は逆に、もう12月末から先にお正月態勢に入ってしまって、早く抜けるぐらいしか対策はない。
これらは失速のケースなんだけれど、その一方で合格圏に届かない子どもががんばって、学力を伸ばすことがあるので、受験生の勢力図はたった数週間でガラッと変わってしまう。
そうして
安全圏だった学校→合格圏
合格圏だった学校→努力圏
というふうに、落ちてしまうわけだ。
受験というのは、お正月明けの、真冬に行われるので、模試とは状況がかなり違ってしまうわけ。