国語の成績が悪いのは(18)自他の区別が付かない

更新日:

国語の問題の解き方のつづき。

 

物語文や小説というのは、登場人物の心情が問題になる。

 

つまり「他人の気持ちが分かる」、「みんなの気持ちが分かる」
というのができないといけない。

 

もちろん学習障害の気があったり、おっちょこちょいで自己中心的な性格の子供の場合
これはけっこう難しい話だ。

 

一人っ子で兄弟がいなかったり、友達が少なかったりしたら、なかなか他人の気持ちをおもんばかることも難しい。

 

そしてもう一つ大事なのは、「自分とは別の存在として、登場人物の気持ちが分かる」
ということだ。

 

主人公に感情移入してしまって、「自分ならこう考える」というのを選んでしまう。

 

自分の気持ちを参考にするのであればよいが、登場人物も自分と同じように考えると思ってしまうと、複雑な心情表現の場合、答えが合わないことが多い。

 

難しいことだけれど、あくまでも、物語の外側に自分がいないといけない。

 

 

常識は、正しいとは限らない
物語文では、登場人物に感情移入すると、感情移入出来る人物の気持ちしか分からないことになる。

 

演劇などが好きで、いろんな役になって遊んでいるような子供は、それでもうまく行くのかも知れないけれど、「自分には自分の考えがあって」
「他人には他人の考えがある」
ということが腑に落ちないとダメだ。

 

それと同様に、評論文などでは、「常識を疑う」という文章がよく取り上げられる。

 

「常識ではこうだが、実際はこうだ」
というタイプの文章で、著者は常識に対して違うことを主張する。

 

こういう問題の場合、まじめな子供ほど、ひっかっかる。

 

まじめな子供は常識というのを疑わないし、親の言うことをまともに信じる。

 

これも学習障害の一種にあるのだけれど、親の言うことをまともに信じてしまうタイプだと、それに反することは良心が働いてできなくなる。

 

かつて、現代文のカリスマ講師・出口汪(でぐち・ひろし)さんの本に、「東大を狙うような人ほど、現代文で引っかかる」
というようなことが書いてあった。

 

その原因は、「よくできる受験生ほど、自分なりの意見を持っていて、それが著者の意見と衝突したり混ざって
自他の区別がつかなくなる」ということだそうだ。

 

だから他の教科はできるのに、国語だけができない場合は、その子供なりの意見があって、それをかたくなに信じている場合もあるってことだ。

 

こういう場合、子供の意見は子供の意見として尊重しつつ、いろんな人にいろんな考えがあるのだと言うことを
腑に落ちるように教える必要がある。

 

ただ、それってけっこう難しいことで、私が腑に落ちたのは、20代後半くらいだった。


毎日の基礎学習に(楽天ブックス)

スポンサードリンク(広告)

6年分を総復習! 小学生の漢字1026字 読み取りドリル

6年分を総復習! 小学生の漢字1026字 書き取りドリル

小学生の語彙力アップ 基礎練習ドリル1200

小学生の語彙力アップ 実践練習ドリル1100

計算と熟語(新版)

ここから算数

毎日算数

実力突破 算数計算と一行問題

実力突破 算数計算と一行問題【発展編】

図形マスター 標準編

実力突破 算数図形問題

?に答える! 小学理科

?に答える! 小学算数

中学入試国語のルール