受験勉強を考えるとき、浅く広くやるか、限られた範囲をしっかり深くやるか、コレが結構問題になる。浅く広くやると、難しい問題は解きにくい。一方、狭い範囲を深くやると、他の問題が解けなくなる。言ってみれば二律背反で、どっちを取ればいいのか難しい。ただ言えるのは、できない子どもは絶対「広く浅く」やるしかない。なぜかというと、浅く広くやっておかないと、簡単な問題で点が取れないから。
中学受験よもやま話記事一覧
受験勉強で、一番大事な事は、基礎トレーニングだ。これは大学受験生にとっても、高校受験生にとっても、そして中学受験でも、やっぱり同じ事だ。具体的に言うと、大学受験では、公式の運用と英文や英単語、専門用語などを覚えること。高校受験・中学受験では、計算トレーニングと漢字の読み書き、それから作文。高校受験では、英単語や英文を書くトレーニングも必要だろう。これらは、学力の一番下に位置するものだが、一朝一夕に...
受験で一番危険なのは、得意科目で不得意科目のマイナスを埋め合わせようという考えだ。これは大学入試でも言えるが、こういう作戦が有効なのは、せいぜい中位未満の学校に限られる。ハッキリ言って、難関とか上位レベルの学校では通用しない。これが分かっていない人というのは、そう言う学校に挑戦したり合格した経験のない人、要するに高学歴でない人だ。ロクな学歴のない先生は、そう言うことを平気で言うから、気をつけた方が...
中学受験用の、塾用教材と市販本(市販問題集)は、何が違うんでしょう?小学生レベルの問題集ですと、塾用教材というのは、まず分厚い!ページ数が多い!なにせ1冊で半年とか一年間、使うわけですから、1週間2~3ページずつ進むとしても150ページくらいになります。それでたいていは「書き込み式」のワークブックのスタイルですので、どうしても大判(A4)で分厚いモノが多いわけです。塾ではこのワークブックに書き込ま...
東京・関東地区では、2月1日が中学受験のスタートです。多くの中学が、2月1日から2~3日連続で、数回テストを実施し、結果はその日の夕方か翌日に発表されます。我が子の受験する中学の偏差値はどのくらい? 倍率はどのくらい? 気になるところです。関東地区の中学に関しては、首都圏模試センターのホームページから、情報をダウンロードすることができます。入試要項一覧表や、男女別の偏差値一覧表、また倍率情報なども...
統一合判模試(とういつごうはんもし)というのは、首都圏模試センターが行っている公開模試で、首都圏の中学生の6人に1人が受験する模試です。中学受験のための模試は、四谷大塚や日能研、サピックスといった中学受験専門の塾が、独自に行っているモノも多い。ですが、この模試は、非大手の中堅学習塾が集まって主宰しているもので、受験生の偏りがないのが特徴です。大手塾の模試となると、その塾に通っている小学校6年生が全...
統一合判模試とは、首都圏模試センターが主宰している、小学校6年生向けの中学受験の模試です。首都圏の受験生の6人に1人が受験するという最大規模の模試です。非日能研系、非四谷大塚系の塾が参加しており、受験生が特定の塾に偏らないことが大きな特徴です。ただ、この統一合判模試にも、いくつか欠点があります。というのも出題範囲は大手の塾の授業より半年から3ヶ月くらい遅れていることと、やはり出題パターンが決まって...
全国統一小学生テストのテレビCMが流れている。中学受験の雄・四谷大塚(よつやおおつか)が行っている、学力テストだ。サイトに前回の分析結果というのが載っているが、受験者数は全国で約9万人(2011年:2年生から5年生の合計)そのうち関東地域で受けたのが4万5千人となっているので、約半分は関東って事になる。因みに近畿・九州・中部は約1万人ずつで、これは四谷大塚の知名度の差かも知れない。関西では、早稲田...
模試の結果は、全然あてにならない中学受験の模試も、そろそろ終わりである。成績が上がった、成績が下がったと、大騒ぎするのも、そろそろ終わりになる。しかし模試の結果というのは、あてにならない。中学受験の場合、これがもう本当にあてにならない。中学受験の場合、模試で合格圏だとか安全圏という判定が出ていても、バンバン落ちてくれる。バンバン落ちて、そして塾に電話がかかってくる。「センセー、どうしましょう......
中学受験の模試で成績が上がったら、親は喜ぶが、塾の先生はちょっと不安である。というのも、それが本当に学力アップしているのかどうか、怪しいからである。毎月のように模試を受けて、徐々に上がっているのなら、確かに学力はアップしているだろう。また、偏差値のブレが小幅で、だいたい安定している場合も、少しずつではあるが学力はアップしていると考えられるしかし最後の1~2回だけ模試で良い成績が取れたような場合、怪...
中学受験の模試の結果があてにならないもう一つの理由は、最後の模試から実際の入試まで結構時間があると言うことだ。首都圏模試などは12月の初めに最終回があって、実際の入試は2月1日から始まるわけだから、約8週間くらいある。この間に、子どもの学力の勢力図は大幅に変わってしまうのだ。一番良くあるケースは、風邪を引いたりプレッシャーでお腹が痛くなったりして、普段の点数が取れないケース。模試を最後に受けたとき...
11月初めの首都圏模試の結果が出てきました。今回は国語の平均点が、普段より10点くらい上がっていて150点満点で80点台。おかげで、国語がうまく行かなかった子どもは、ドーンと偏差値が落ちたようです。順調に成績を上げてきた子どもも、体調が悪かった上に、前半の読解問題で時間を食ってしまったらしく、後半の語彙の問題で点数が取れずに、ドーンと成績を落としてしまいました。語句の問題は得点源だから、最初にやる...
中学受験の模試などをみると、国語の問題が難しすぎるな、ということがよくある。エッセイや論説文などの場合は、大人向けに書かれた文章を使っていることが多いので、抽象度が高く難しいのは確かだ。だが、物語文も、実は難しい。題材こそ、小学生の身近な話を取り上げているが、他人に興味のない子どもや、感情に起伏のない子どもの場合、物語文の中に登場するそれぞれのキャラクターの感情の起伏が、よくわからなかったりするの...
首都圏模試というのは、文字通り首都圏に住む中学受験生の模試だなんだけれど、これは中小の学習塾が共同で運営している模試だ。11月初めに行われたのは、1万7千人がうけたが、その一つ前は1万5千人台だったように思う。首都圏の中学受験生というのは、6万人とも7万人とも言うから、全受験生の4割弱が受けていることになる。最後の方は、こうやって千人ずつくらい増えていくらしい。
秋になると、来春の受験に備えて、最後のひと伸びを、どうさせるかが大きな問題となる。それにはまず、総復習が必要だ。総復習をしてみると、基本的なところができていない。穴があるってことがわかる。最初に習ったときや、夏に復習したときはできていても、その後また山ほどモノを覚えているから、ところどころまた穴が空いている。記憶の干渉と言って、頭からたまにしか引き出されない知識は「必要がないもの」として消えている...
入試が迫ってくる11月や12月。この時期は、思った以上に勉強が進まない。まず、風邪。寒くなって雪でも降り出したら、一気に体調が悪くなる生徒が増える。北日本ではもうとっくに寒くなっているので大丈夫だろうが、その他の地域では12月から1月にかけて急に冬が深くなる。
中学入試本番まで、1ヶ月を切った。関西では1月中旬から、関東でも1月下旬から。基本的には、今から学力アップを図っても、まず点数は上がらないだろう。というのも、ここから上げられる点数なんて、たかがしれているからだ。たとえば今から新しく漢字やことばを覚えても、その言葉が出題される確率はかなり低いし、万が一出題されても、たいていは書けない。入試というのは、初見でいきなり問題を出されるモノだから、普段から...
受験の直前対策としては、薄っぺらくて収録問題数の少なめの易しめの問題集をやるというのが良い。なぜ分厚い問題集ではなく薄っぺらい問題集かというと、こういう問題集というのは、「無駄な情報は一つも書いていない」からだ。分厚い問題集というのは、どうしても網羅的(もうらてき)になる。網羅的というのは、要するに「全部の問題が入っている」。入りやすい学校から、超難関学校のレベルまで、出題される恐れのあるタイプの...
いよいよ中学受験本番。関東地区の中学受験では、難関校以外は受験日の前々日まで出願できる中学もあるので、最後の最後まで、どの中学に出願しようかと迷ってしまう事も多いはずです。中学受験の入試は、2月1日・2日・3日に集中していますが、4日や5日にも実施している中学も多く、おそらく多くの家庭では、4校くらい受験するのが普通でしょう。そう言う場合、同じ受験日に2校出願しておくというのが、よく使われる戦術で...
受験というのは、アウェイ(敵地)での試験だ。普段勉強している環境とは全く違うところで、初見(初めてみる)問題を、時間キッチリに解かされる。関東の中学受験の場合は、2月1日から3日までは連続して試験がある。なので今日はここ、明日はここ、その次はここ、と言う風に、試験会場も出題傾向も異なる学校を受験することになる。毎回毎回、初めての会場で、初めての教室で、初めての問題に挑むことになる。これは想像以上に...
年が明けると、受験シーズンに突入だ。私立中学は1月中旬から始まるし、高校受験や私立大学受験は2月の前半からスタート。国公立大学の本試験は2月の後半からだが、大学入試共通テストがその前にある。なので色んな受験ブログを覗いてみると、受かった、落ちたという報告が、いろんなところから上がる。まあしかし、中学受験というのは大学受験同様、なかなか思い通りには行かないものだ。ここは堅いだろう、受かるだろうと思っ...
関東の中学受験の場合、試験日は二月一日から始まって、約一週間ほどの期間で行われます。関東の場合、開成や麻布・海城などの東大合格者上位常連校では、二月一日だけしか受験日がありません。が、その一方で超進学校でも桐蔭学園などのように、一日・三日・五日と言う風に三回以上受験できる学校もたくさんあります。中堅以下のレベルの中学では、たいてい複数回受験することが可能ですから、いつ・どこの中学を受けるのかが、合...
中学受験で、たとえばA校とB校の2校を受験したいと考えた場合、できるだけ避けた方がいい事が1つあります。それは、A校・B校・A校という風に、サンドウィッチ型に受験するということです。A校・B校・A校という風に、、A校とB校の出題傾向がたとえ似ていても、あくまでもそれは似ているだけですから、子供にとっては切替が必要です。しかしいくら出題傾向が似ていても、試験会場もテスト形式も様式も異なりますから、そ...
中学受験は、科目数の選択も大きな鍵になる。同じ学校でも、国算社理の4科目受験か、国算だけの2科目受験を選べたりする。さらに関西の中学受験では、2科目受験、3科目受験、4科目受験、1日受験、2日受験と、様々なパターンがある。これは関西の私立トップ校である灘中が、算国理という3科目受験で、しかも土日二日連続(二日とも受験しなければならない)というカタチを取っている影響だろう。中学受験専門塾の指導は、そ...
中学受験の場合は、親にとっては、思いがけないハプニングが起こるものです。たとえば試験前日に子供が熱を出す。試験会場に行くと、子供がお腹痛いと言い出す。合格確実と思われていた中学に落ちる。初日・二日目、連続して落ちる。これって、中学受験専門の進学塾では、毎年非常によく起こる光景なんですが、初めて中学受験される親御さんにとっては、驚天動地の出来事かも知れません。特に合格確実だと言われていた中学に落ちた...
受験が迫ってくると、子どももいろんな状態になる。お腹が痛くなったり、風邪がなかなか治らなくなったり、頭痛が続いたり...1月というのは関東も関西も本格的に寒くなるので、そういう不調が出てくるのは当然なんだけれど、例年になくひどい状態になる子どももいる。単純にストレスが体の不調として現れて来ているのなら、それはもうどうしようもない。試験日当日まで、根気よく回復を待つしかない。どのみち、そういう子ども...
中学受験も3日目を過ぎると、受験生の明暗がハッキリ分かれる。中学受験の場合、その日のうちか翌日には合格発表が出て合否が分かる。なので3日もたつと、学習塾には合格しましたという元気な生徒の声と、未合格で落ち込む生徒の声が混在する。悲喜こもごもというのは、まさにこのことだ。しかし残念ながら合格できなかった人も、まだまだ受けれる学校がある。たとえば首都圏模試センターの偏差値表には、偏差値だけでなく、受験...
マスターの教えという本を読んでいたら、目標は2段階決めるという話が載っていた。というのも、1つの目標を立ててそれに向かって進んでいるときは、脳は目標達成に向けて興奮しているが、いったん目標を達成してしまったら、人間の脳というのは満足してしまって、それ以降は、のんびりしてしまうというのだ。燃え尽き症候群という言葉があるが、脳というのは怠け者で、そうやってやることがなくなると、すぐのんびりしてしまうも...
中学受験のコーナーに『強育ドリル』『強育パズル』などと言った本があふれています。最近とみに注目の、宮本メソッドの本です。宮本メソッドというのは、関東の難関中学に合格者を多数送り出している、宮本算数塾の代表・宮本哲也氏が提唱・実践している、勉強のための様々なパズルやドリルのことですね。この宮本氏の教育論が、『強育論』、『超 強育論』です。英語で「教えないで教える技術」という副題が付いていますね。氏は...
『東大合格生のノートはかならず美しい』という本、最近書店で、平積みされている。コクヨとの共同企画で、ドット入りノートというのも作られているが、あれを見て、ちょっと考えた。「これって、一ページ書くのに、何分くらいかかっているんやろう?」と。たしかに、ノートを自分なりにうまく整理して、きれいに書けていると思う。だけど、勉強がそこそこの子どもでも、かなりノートをきれいに作っている人というのは、たくさんい...
読売テレビの「秘密のケンミン・ショー」で、白文帳(はくぶんちょう)というのを紹介していた。「長野県民の中学生は、白文帳に漢字を書いて毎日提出する!?」という話題だ。白文帳というのは、聞き慣れない言葉だけれど、中身は1センチの方眼ノートだ。読売テレビのホームページによると、「白文帳(はくぶんちょう)」とは、A5サイズの漢字書き取りノートのこと。長野県の中学生は、この白文帳に毎日漢字を書いて学校に毎日...
森田流犬のしつけというDVDが売れているらしい。あなたの愛犬が見違えるほどいい子になる森田流犬のしつけ法というやつだ。これは、テレビ東京の番組「テレビチャンピオン」の「犬のしつけ選手権」の優勝者の森田さんが、わがままに育ってしまった犬を教育するノウハウだ。犬のしつけの話だが、子供の教育に当てはめてみると、考えさせられることが多い。セールスページから、引用してみる。犬の行動心理学の視点から、話をする...
「勉強ができない子供」と一口に言っても、2通りある。一つ目は、「勉強しないから、できない子供」。これは文字通り、勉強しないから、できない場合だ。で、もう一つは、「勉強できないから、できない子供」。こっちは、勉強しないからではなく、勉強できない場合。要するに、「できない」から「しない」。その結果「できない」というわけだ。これは、似ているようで、実は全然違う。塾で十年以上教えている先生でも、この違いが...
テレビのアナウンサーの言葉遣いがかなり気になるようになった。最初に感じたのは、「指摘」という言葉が連発されること。指摘って言うのは、指を差して「ココがそうだ!」てな感じのイメージなんだけれど、全体の中で問題の箇所を指し示すという意味だ。これって、言ってみれば急所というか、大事なポイントを指し示すことばだから、本来そんなに頻繁に使ってはいけないことばなはず。だってほとんど全部を「指摘」したら、指摘に...
最近、国語を教える機会が増えた。個別指導だから、何でも教えるんだけれど、国語ほど教え方がハッキリしていないモノはない。もちろん、表面上は、やることは決まっている。漢字・ことばの読み書きをやらせて、読解問題をやらせて、やり直しさせる。基本的にはこれだけである。しかし出来ない生徒を、どうやって出来るようにするか、これは非常に難しい問題だ。なぜかというと、国語というのは、生活や文化にあまりにも深く根ざし...
国語の四択問題で、三回間違える子どもの場合、真っ先に正答を消してしまうってことだから、これはある意味、正しい選択肢に反応していると言うことである。たいていの場合は、その選択肢に本文中にはない単語や言葉が使われていて、それで「ああ、これはナシ!」と言う風に、消してしまうんだろうと思う。解釈する、理解する、考える、判断する...文脈によっては、こういう言葉も置き換えが可能になるが、それぞれの持つ意味合...
中学受験で国語の文法の勉強が、どの程度必要なのかと言うことを書こうかと思って書き出したのだが、特にプランを立てていなかったので、ついダラダラ書いてしまった。日記的な意味合いのあるブログだから、この辺はまあ勘弁してもらうとしよう。で、元々何がキッカケで、こういう文を書こうと思ったかというと、最近、中学受験生に国語を教える機会が増えて、国語の教材の文法問題が、なんか「こんなことを、やる意味があるんかい...
国語の読解問題で大きなキーポイントになるのが、「個人語」というやつだ。個人語というのは、その人にのみ通用する独特の言葉の使い方ってことだ。たとえば「サミット行って、豆腐買ってきて」と言えば、ピンと来る人と、来ない人がいる、、って言うような話。この場合、サミットというのが何か?って言うところが問題なんだよね。
10月も後半になると、そろそろ社会の時事問題をどうする?という話になる。というのも塾用教材の出版社は、実は11月上旬に、その年の『時事問題集』を売り出すからだ。私が教えていた塾では、育伸社の時事問題集が、厚めで、問題も付いているので毎年使っていた。この時事問題集は、小学生・中学生共通なので、中学受験レベルでは多少難しめかも知れないが、中学受験では必要だろう。(漢字にはルビがふってある)これは一般の...
大手企業に就職しようとすると、まず課せられるのが筆記試験だが、比較的簡単な計算すらできない就活生が目立つらしい。「顕著に感じるのは「学力の差が大きく開いている」ということですね。 筆記試験の科目では数学関連の問題が多いのですが、 問題を解ける学生と解けない学生の差があまりにも大きい。 極端な例だと、分数の通分ができなかったり、 方程式の概念が分からなかったりと、 正直、小学生の算数レベルから指導す...
算数は結局、計算力がないと伸びない。伸びないと言うか、伸びようがない。逆に言うと、算数ができない子供というのは、根本的な計算力がない。計算なんか、考えるものではなくて、さっさと計算するものだが、それができない。わり算で何分も止まっている子供というのを、たまに見かけるが、これなんかもそう。商が見つからなければ、1から順に調べるか、あるいは真ん中の5から調べればいいわけだが、それができない。要するに、...
計算力がない子供の特徴としては、まず引き算が不正確で、しかも遅いと言うことが上げられる。小学校高学年や中学生になっても、引き算をするのに、指を折って計算する子供をたまに見かけるが、そういう子供は、たいてい計算不足だ。もちろん引き算の計算を、指を折ってやっても構わない。が、遅いのはダメ。そして、引き算が合っているかどうか、検算する癖がついていない子供も多い。これはもう、最初に習ったときに、検算して答...
答え合わせは、自分でできるようにならないと、学力はまず上がらない。子供が答え合わせをきちんとやらないからと言って、親や塾の講師にお願いしたら、もう一生学力は上がらないと思った方が良い。理由は簡単で、PDCAサイクルができないからだ。PDCAサイクルというのは、プラン(Plan)ドゥ(Do)チェック(Check)アクション(Action)という一回りの流れで、計画してやってみて良かったかどうか評価し...
大事なことだけれど、「やる気」というのは物質だ。「やる気」というのは脳の中にある物質で、限りがある。だから、答え合わせをする「やる気」を出すには、答え合わせをすることが、子供にとって何らかの利益がないといけない。答え合わせをいい加減にやる子供というのは、丸ツケを自分でやっても利益がないと感じているわけだ。人間がやる気を出す条件としては、(1)確実に成果が上がること(終了の期限が見えていること)(2...
普通の小学6年生は、今、単位あたりの量・速さなどを学習しているんだけれど、速さや濃さといった単元は、理解が難しい単元だ。もちろん頭の良い子は要領よくすぐに理解するのだけれど、中学生になっても速さや濃度は苦手な人が多い。小学校で一度習ったはずの速さが、中学生になってもやっぱりダメってコトは、これはもう教え方が悪いとしか言いようがない。速さに関しては、3つの式を覚えさせられることが多い。速さ = 距離...
速さの問題は、「き・は・じ」とか「は・じ・き」で覚えている子どもは結構多い。でもこれって、式を覚えるための便法(一時しのぎの方法)であって、本質からは遠い方法だ。だから6年生で一旦学習しても、中学生になって一次方程式の利用で速さが出てきたときに、結局また「あれってどうだったけ?」と、質問しに来る子どもが続出する。これって、便利な方法ではあるけれど、間違えやすい方法だ。だって描き方を忘れたり、順番が...
教育指導要領移行が完全実施ということで、小学生の勉強も結構変わってきた。算数で言うと、6年制の初めで習っていた分数の通分と分母が異なる分数の足し算引き算が、5年生の後半に入ってきた。それから中1の後半に習う点対称と線対称が、6年生の最初に入ってきたし、中学2年生で習う図形の合同も、言葉として入ってきた。合同な図形を選ぶ問題と、対応する辺の長さや角度を答える問題だけだが、これが子供によっては、結構難...
塾にも色々なタイプあるが、最近人気が上がっているのが、個別指導塾だ。有名なのは、明光義塾(めいこうぎじゅく)だけど、最近は大手の学習塾は、たいてい個別指導部門も作っている。明光義塾などはフランチャイズ制で、全国に千カ所以上も教室を開いているというから人気のほどが伺える。しかし一口に個別指導塾と言っても、色々違う。先生と生徒が1対1の形の場合もあるし、大部屋個別といって、大きな部屋に講師が数人いて、...
学習障害があると、読み書きに時間がかかるので、その分、普通の子供よりも勉強量が少なくなります。普通の子供が10分で出来るようなことでも、ディスレクシアなどがあると、1時間以上かかるんです。なので普通の子供と同じ時間勉強していても、学力は当然上がることはありません。読み書きに時間がかかる分、他人の3倍以上の勉強時間が必要ですし、繰り返しの頻度が小さいので、覚えるまでにさらに時間がかかります。なのでも...
最近、ニホンのお母様方は、何をやっていらっしゃるんだろうねと、よく思う。特に男の子に対して、間違った方法で子育てしているように思えて仕方ない。子供に「言う事を聞かせよう」、「言う事を聞かせよう」として、男の子を母親に依存させようとする。子供が自立しようとしても、自立させないように、無意識にあの手この手を繰り出す。子供がお金を持ったら、お金を取り上げる。勉強しようとしても、勉強道具も用意しない。小学...
たまに「早慶の合格実績は?」「早慶に入れますか?」という親御さんがいる。早慶とは、もちろん早稲田大学と慶應大学の系列校のことだ。関東の中学受験や高校受験では、早慶というと最難関校になる。入れるのはとびきり頭の良い子供で、普通の模試でも早慶は合格確率が50%以上は出ない事が多い。それだけ、誰が受かるか予想もつかないのが早慶だ。私は国立大学出身で、しかも関西人だから、早慶と言われても全然興味がない。ち...
勉強ができる子供と、できない子供をながめてみると、家庭できちんと教育されているかどうかが、ぼんやりと見えてしまう。家庭できちんと教育されいる子供の場合は、たとえ学習障害の気が多少あっても、読み書きや計算がきちんとできる。大きな発達障害が伴わない学習障害の場合、家庭での教育がきちんとしておれば、おそらく、かなり良い大学まで進学することができるだろう。逆に、学習障害がある場合、家庭での教育がしっかりし...
高学歴芸人・ロザンが、お昼の日テレの「スクール革命」でロザン宇治原氏の勉強法を紹介していた。いろいろ言っていたが、非常に合理的な話ばかり。まず、勉強時間以外は、絶対に勉強しなかった。灘中・灘高~東大理3の医師であり、受験のカリスマの一人である和田英樹さんの本を読むと、和田さんはもう、すき間時間も徹底的に勉強していたようだが、ロザン宇治原氏は、やらなかったという。なぜやらなかったかというと、理由は、...
京大卒芸人・ロザン宇治原さんの勉強法を、スクール革命でやっていた話の続き。1日11時間勉強すれば、京大合格率100%!!!と考えて、1日11時間勉強するスケジュールを立て、それを実行した宇治原くん。もちろんそれだけで合格できるほど、京大は甘くない。私なんか2回合格(工学部・農学部)したけど、5回落ちているし(笑)。でも、年間計画を聞いて納得。4月~6月は、徹底的に暗記7月~8月は、徹底的に基本問題...
生徒を見ていてよく思うのは、偏差値55くらいまでは基礎学力があれば到達できるって事だ。国語にせよ算数にせよ、偏差値が40台の子供でも、基礎的なトレーニングを毎日のようにやっておれば、偏差値55くらいまでは行く。国語で言えば、言葉の読み書きと、接続詞などのごく基本的な文法、それから四字熟語とかことわざなど。算数で言えば、計算問題と1行問題と呼ばれるタイプの問題。(日能研ブックスの「計算と熟語」クラス...
小学校の時には、あんなにできたのに、中学生になったら、途端にできないグループになってしまった。そう言うことを言われる親御さんがけっこういる。でもこれって実は、錯覚だ。小学校でやっているテストと、中学校でやっているテストは、テストの目的も問題のレベルも全然違う。小学校のテストは、単なる単元・確認テストで、たとえて言ってみればオウムが言葉を覚えているか確かめているようなもの。普通の子供なら、ほぼ満点を...
子供の将来の事を考えると、小学生時代に身につけておきたい事は、たった三つになる。その三つとは、漢字・言葉の読み書き計算力(正確さとスピード)(自分で)勉強する習慣だ。勉強のできない中学生を見ると、みごとにこの3つが欠けている。まず、漢字が読めない。言葉を知らない。学習障害(識字障害)などがあると、多少は仕方がないんだけれど、しかしコレだって実は小学生のウチに読み書きをしっかり練習させておれば、全然...
中学生で、勉強出来ない、成績が悪い子供の特徴は、読み書きができない計算が遅くて不正確自分で勉強する癖が付いていないという3つだ。とくに識字障害などの気があれば、小学生の頃は問題なくても、中学生になると途端にそれが顕在化する。要するに、とんでもなく悪い点数を取るわけだ。もちろん成績が悪い子供の中にも、できるヤツはいる。成績が悪いのにできるというのも変な話だけれど、要するに『地頭(じあたま)がよい』っ...
勉強ができない中学生から学ぶ。その3。できない子供にも色々あるが、失敗するのがイヤと言うヤツもいる。やったら失敗するので、やらない、、、と言う事やね。ところが成功というのは失敗の先にあるので、失敗しない事にはできるようにならない。たとえば、いきなり自転車に乗れるようになる子供は、滅多にいないだろう。自転車に乗るには様々な要素が必要で、最初は補助輪付きの自転車でハンドル操作のための腕力や、自転車を走...
勉強のできない中学生から学ぶ事の4回目だ。勉強のできない中学生は、勉強がクセになっていない。十年以上昔の話だけれど、雑誌でやっていたコピー塾で、「勉強ばかりやっている東大生の言い訳」とかいうお題で、「ごめんなさい。だってクセなんだもん」というのがあった。勉強というのは、クセなんだよね。モノを知りたい・学びたいと思うのは、何かのきっかけで起こる気持ちだけれど、勉強をすること自体は、くせに近い。何かし...
勉強のできない中学生から学ぶ事の話ももう5回目。そろそろ書くこともなくなってきた感じもするが、、、まあ書いてみる。勉強のできない中学生を見ていて感じるのは、もうとにかく「勉強しなくていい理由ばかり探している」んやね。友達がコピーを取ろうとすると、一緒に立ち上がる。携帯電話に電話やメールが入ると、すぐにそれに応えようとする。とにかく勉強はイヤで、嫌な連中同士が頻繁にメールし合うという悪循環。勉強して...
勉強のできない中学生から学ぶ事の6回目。勉強の出来ない中学生の場合、大きく分けると2通りある。まずは、頭はいいのに、小学生時代ちゃんと勉強する癖が付いていなかった子供。もう一つは、学習障害を抱えていたが、親がそれに気づかず、読み書き計算を指導していなかった場合。どちらにせよ、小学校時代に読み書き計算のトレーニングが、足りていないわけだ。10の鉄則にもあるが、出来る子供の親というのは、子供が小学校に...
勉強のできない中学生から学ぶシリーズの7回目。勉強ができない中学生のパターンとしては、まず、識字障害などの学習障害がある場合。識字障害自体は、そんなに珍しい学習障害じゃない。たいていは、ただ練習量が不足しているだけである。文字の読み書きが苦手で時間がかかるから、同じ時間勉強しても、普通の子供と比べて練習量が不足する。練習量が違えば、成績が違ってくるのは当然だ。これは小学生4年生頃から、ちょっとずつ...
国語の問題集について、最近よく考える。というのも、問題集によって、合う・合わないがものすごく大きいからだ。算数の問題集なら、小学校準拠のもの(NEW小学生ワークなど)、小学校準拠+発展レベル(小学実力錬成テキスト、錬成テキスト、小学ビルダーなど)中学受験専用のもの(予習シリーズ、私国立中受験新演習、新錬成講座21など)といった感じで、小学校で習う順番に載っているモノと、それを崩している問題集とに2...
国語の入試問題や模試の問題を見ていると、どう考えても失敗作だと思える問題がよくある。そう思うのは自分だけかと思って他の先生に聞いてみると、やっぱりおかしいという。何しろ、答えに一意性(いちいせい)がないのだ。一意性というのは、数学では重要な概念だけど、要するに、「その答えでなくてはいけない」と言う事だ。なぜその答えになるのか、なぜそこでそんな言葉が出てくるのか、国語の場合、その理由がハッキリしない...
秋になると、模試の難易度レベルも上がってくる。9月に行われた統一合判模試なんかは、脳科学者の茂木健一郎さんの文章がでていて、かなり難しかった。その影響か、受験生の成績は大きく明暗を分ける結果になった。簡単に言うと、国語の偏差値が、60と50と40台前半だ。見事に上・中・下に分かれたね(^o^)まあでも「こんなもんだろうな」と、思っていた。というのもこれらの生徒、毎回やっている漢字の書き取りテスト、...
この前、テレビで、難読症(識字障害・ディスレクシア)の特集をやっていた。難読症というのは、文字を読んでも意味が理解できないという病気で、学習障害の1つだ。その特集によると、文字を読んで意味が分かるまでには、文字を読んだときに、それに対応する音が頭の中で起こらないといけないらしい。つまり 文字 → 視覚 → 音に変換 → 理解というプロセスを経て、人間というのは理解するらしいのだが、ここのどこかでう...
学習障害とは、勉強の進み方が遅いという障害だ。たいていの場合、文字の読み書きが困難で、なかなか進まないタイプが多い。識字障害・ディスレクシアなんていう。他にも計算障害と言うタイプもあるが、とにかくまずディスレクシアがあると、勉強が進まない。ディスレクシアの人は、普通にできる人と比べて、文章を読むのに3倍から5倍くらいの時間がかかる。となると、同じ時間で読める文章の量は、三分の一とか五分の一になるの...
勉強が進まない原因の一つに、学習障害がある。学習障害はLDと略されるが、この呼び方は隠語のようで好きではない。普段の生活自体は問題のないような子どもに対してLDと呼びだすと、結局、差別っぽくなってしまうから。学習障害の代表的なのが、識字障害(しきじしょうがい)あるいは難読症(なんどくしょう)だ。識字障害や難読症は、文字の読み書きに困難があるタイプの障害で、そのせいで勉強が遅れる。
先日、深夜のCBSヘッドラインとか言う番組で、学習障害の特集をやっていた。一つ目は自閉症、二つ目はサヴァン症候群の天才の話だった。自閉症にも、知的障害や言語障害を伴う自閉症(低機能自閉症)から、アスペルガー症候群やサヴァン症候群など、異常に勉強ができる自閉症もある。自閉症というのは、社会性やコミュニケーション能力が無かったり、発達が遅いという障害で、遺伝が原因とされている。うつ病とか、ひきこもり、...
学ぶ事というのは、自分を変えること。たとえば、学習塾のいくつかで採用されている「七つの習慣」というのがある。『7つの習慣』(ななつのしゅうかん)とは、1989年に、スティーブン・コヴィーによって書かれた本だ。ディール・カーネギーの『道は開ける』という古典とならんで、いまや自己啓発書の必読書となっている。中身は、習慣によって人は変わることができるとし、それを7つの段階にまとめたものである。学習塾で採...
小学生のうちに、子供につけさせないといけない学習習慣がいくつかある。一つ目は、毎日、家で勉強する習慣。二つ目は、分からないことを辞書などで調べる習慣。三つ目は、漢字や計算のドリルをする習慣。四つ目は、答え合わせをして、自分でやり直す習慣。
マーケティングの話に載っていたのだが、「すき間理論」というのがあるそうだ。たとえば、コレクターズアイテムというモノがある。ブランド好きの奥さんなら、シャネラーとか、グッチャーとか、特定のブランドの商品を買いあさるが、これはコレクターの心理をうまく使ったマーケティングの方法だという。つまりファンやマニアは、カタログに載っている全ての商品が欲しいので、新しい商品が出れば、すぐに欲しくなる。なので、大金...
子供の成績を、確実に落とすのは簡単だ。答え合わせを自分でさせなければ良い。答え合わせを自分でできない子供は、確実に成績が悪いし、「答え合わせを塾でお願いします」と言われる親御さんの子供は、確実に成績が悪い。それからもう一つの方法は、「暗算で計算させる」ことだ。これはいつもいつも書いていることだけど、最悪の方法だ。これを子供にやると、確実に成績は落ちる。これは何年も子供を教えていた経験から、確実だ。...
国語や算数が得意な子供というのは、特徴があります。算数が得意な子供は、パズルを解くのが好きで、解けないと悔しがります。答えを突き止める事が好きで、答えが一つに決まる算数は格好のオモチャです。ただ、算数の場合は、そこに問題がないといけません。解くべき問題があって、しかるべき答えがあって、だからこそ挑戦できるのが算数や数学です。算数が得意な子供というのはだから、どちらかというと受け身なんですね。自分で...
中学受験に限らず、受験が終わったら、もう勉強しないという生徒がたくさんいる。しかしこれは至極危険な話だ。塾で勉強詰めだったから、家では勉強させないという方針で、高校生になる頃には落ちこぼれている生徒もたくさんいるんだから。なので中学に合格したら、中学レベルの読み書き、英単語当たりの暗記くらいは始めよう。受験からは解放されたが、勉強は一生続くのだし。もちろん新しい生活のための準備で忙しいということは...